日経平均の上げ幅は一時300円を超えたが、利益確定や戻り待ちの売りが上値を抑えた。
前週末の米株式市場では、NYダウが下落したもののナスダック指数は上昇した。足もとで為替が円安基調にあることも好感され、この日の東京株式市場もハイテク株を中心に値を上げた。前週末に日経平均株価が一時2万8000円割れと下落していたこともあり、値頃感からの買いが流入した。ただ、今晩は米国市場がキング牧師誕生日で休場となることから後場に入り様子見姿勢が強まった。
日経平均は前週末14日までの2営業日で600円超下落しており、14日には日銀が約3カ月ぶりに株価指数連動型上場投資信託(ETF)を買い入れた。2万8000円近辺まで下げていたことで機関投資家や個人投資家の買いも入り、主力株や値がさ株を中心に上昇した。
外為市場で円相場が1ドル=114円台半ばまで下落し、輸出採算の改善を見込んだ買いも相場の支えとなった。自動車株などが買われ、トヨタは連日で上場来高値を更新した。
中国の主要経済統計の発表が日本時間午前に集中したが、市場予想比での結果はまちまちで日経平均は伸び悩んだ。国内で新型コロナウイルスの感染が急増し続けており、東京都などに「まん延防止等重点措置」の適用拡大が見込まれるのも上値を重くした。
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反発し、前週末比9.05ポイント(0.46%)高の1986.71で終えた。JPX日経インデックス400も3営業日ぶりに反発した。
東証1部の売買代金は概算で2兆3178億円。売買高は9億9587万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は962、値下がりは1120、変わらずは103だった。