前日の米国株が大きく上昇、中長期志向の海外勢から買いが入ったことから、東京株式市場は朝方から買いが先行した。日経平均は230円あまり上昇して始まったが、その直後から利食い売りが顕在化して、寄り付きにきょうの高値を形成する“寄り天”となった。
買い一巡後は、上値追いにつながるような材料がなかったことや、利益確定売りなどに押されて上値は限定的だった。
後場終盤には下げに転じた。新年度入りに伴う国内金融法人の利益確定売りが観測され、需給面での重しとなった。
前日まで連騰していた銘柄が多く、東証株価指数(TOPIX)は取引時間中の今年の最高値まで上昇したことなどから、一度利益を確定する動きが出たとみられる。
市場では、「米国や中国で製造業の指標が改善し、景気減速懸念は後退したとされるが、米中貿易摩擦の行方など依然不透明感は残っている。」とし、「まだ先といえ10連休を控え、次期業績は慎重な見通しとみられ、動きづらい。ただ、下値では押し目買いが入り、当面はもみ合いとみている」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反落し、前日比4.12ポイント安の1611.69で終えた。JPX日経インデックス400も3日ぶり反落。終値は40.47ポイント安の1万4340.30だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆3336億円。売買高は13億4353万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1181と、全体の5割強を占めた。値上がりは886、変わらずは72銘柄だった。