前日までの2営業日で日経平均株価が450円下落したことで値頃感が強まり、個人投資家などから押し目買いが入った。
18日の米国市場が休場だったため海外勢の動きは鈍く、商いはやや低調。それでも、株価指数先物の上昇に連れて値がさの主力株に買いが続き、後場には一時、日経平均の上げ幅が478円に広がった。
イエレン次期米財務長官が大規模な経済対策に前向きな姿勢を示す方針と伝わったことで、投資家心理が上向き、業績期待の高い値がさ株を中心に買われた。日本時間19日の米株価指数先物が上昇したことも安心感につながった。
半導体関連など値がさ株が買われ、日経平均の上げ幅は一時470円を超えた。大和証券の壁谷洋和チーフグローバルストラテジストは「米国の追加経済対策で2022年3月期の企業業績が従来考えていた以上に回復するとの見方を投資家は強めており、業績に対する信頼度の高い銘柄を決算発表前に先回りで買った」とみていた。
ただ、東証1部の騰落銘柄数では値上がりと値下がりがほぼ拮抗。日経平均の値動きからは強い相場という印象を受けるが、実際は「売り買い交錯で物色対象が定まらない」状態だった。利益確定売りに押される銘柄が多く、業種別指数では後場になりマイナスに転じるものも目立った。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反発し、終値は前日比98.08ポイント高の1万6849.91だった。東証株価指数(TOPIX)も3営業日ぶりに反発し、10.35ポイント高の1855.84で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1930億円。売買高は10億677万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は912と、全体の4割程度だった。値下がりは1187、変わらずは89だった。