きょうは、全般買い手控えムードが強く日経平均は下値模索の動きを継続した。前週末の米国株市場ではウクライナ情勢の緊迫化を背景に市場のセントメントが悪化し、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに大きく水準を切り下げた。
これを受け東京株式市場でも幅広い銘柄に売りがかさんだ。日経平均は朝方に前週末比570円あまりの急落に見舞われたが、その後、米ロ首脳会談に関する報道を契機に先物が主導する形で急速に下げ渋る場面もあった。
ただ、10時前にフランスのマクロン大統領がバイデン氏とプーチン氏による首脳会談を提案し双方が受け入れたと伝わった。その後ホワイトハウスの発表報道を受けて株価指数先物が買い戻され、下げ渋った。
後場は買いの勢いが鈍り、日経平均は200円安近辺で売り買いを交錯させた。業種別では33業種中29業種が下落する展開となったが、そのなか鉄鋼株や銀行セクターには消去法的な買いが向かった。
市場からは「米ロ首脳会談の報道で短期筋が先物中心に動き、値を戻したが、日経平均はフシ目の2万7000円には届かなかった。首脳会談への期待はあっても解決するかどうかは不透明で霧が晴れない。原油高、インフレにつながる問題だけに見極めが必要だ」。
また、「ロシアは原油や天然ガスの輸出国で、紛争に発展すれば世界的に物価高が進行するとの懸念も強い。実際に米ロ首脳が会談し解決に向け動き出すまで投資家のリスク回避姿勢は続きそうだ」とみていた。
JPX日経インデックス400は3日続落した。東証株価指数(TOPIX)は3日続落し、13.63ポイント安の1910.68で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3068億円。売買高は9億3859万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1466と、全体の3分の2を占めた。値上がりは621、変わらずは95だった。