米中双方がお互いの総領事館の閉鎖を要求するなど米中対立の一段の激化が懸念されるなか、日本が連休中の23〜24日に米主要株価指数が下落した。その流れを引き継ぎ、国内株相場にもリスク回避の売りが広がった。日経平均の下げ幅は取引開始直後に一時300円を超えた。
前場に東証株価指数(TOPIX)が同0.5%下げたことで、後場には日銀の株価指数連動型上場投資信託(ETF)買いが入るとの思惑も相場を下支えした。
24日に大幅下落して約4%安となった中国・上海株や時間外取引の米国株先物の堅調な動きを好感して午後にかけて、押し目買いや買い戻しが進んだ。日経平均株価は下落したが、東証1部全体では値上がりする銘柄が多かった。
市場では「4連休が明け、短期投資家が値下がりした銘柄を買い、相場を支えた」との指摘があった。ただ、米中関係悪化や新型コロナウイルス感染の世界的な拡大傾向など懸念材料は多く、「国内外の年金基金など長期投資家は様子見を続けていた」とみられる。
JPX日経インデックス400は反発。終値は同23.41ポイント高の1万4210.29だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、3.73ポイント高の1576.69で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1066億円。売買高は11億6056万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は683銘柄。一方、値上がりは1424銘柄と約65%を占めた。変わらずは65銘柄。