本日の日経平均は円安を好感した買いが先行して63円高からスタート。
一時前日比152円94銭高の2万1687円29銭まで上昇した。
為替相場が一時1ドル=108円台後半と1カ月半ぶりの安値を付けると、株価指数先物が買われ、裁定買いを通じて日経平均に押し上げ効果をもたらした。
ただ、日経平均の上値は重かった。上場投資信託(ETF)の分配金捻出に伴い現物株や先物に売りが出るとの観測が重荷になった。
前日の米株式市場でスマートフォンの販売低迷が懸念されアップル株が下落し、東京株式市場で電子部品株などの関連銘柄の売りが優勢だった。また前日の米株式市場で半導体株が下落した流れを受け、東エレクなど半導体関連株で売りが目立った。
10日のパウエルFRB議長の議会証言を見極めたいとの思惑からも買いが手控えにつながった。
市場からは「明日10日は、8日同様にETFの決算日に伴う分配金捻出のための売り需要が多く、警戒されている。ただ、需給調整を済ませ、パウエルFRB議長の議会証言を無事通過すれば、週末に向けて堅調に推移するのではないか」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は続落し、3.51ポイント安の1574.89で終えた。JPX日経インデックス400も続落した。終値は前日比22.62ポイント安の1万4014.11だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆6697億円、売買高は9億8863万株だった。値上がり銘柄数は664銘柄、値下がり1399銘柄、変わらず86銘柄だった。