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【大引け概況】


16日の日経平均株価は大幅に続落し、大引けは前週末比656円96銭(2.03%)安の3万1659円03銭と、節目の3万2000円を下回った。下げ幅は4日(711円06銭)以来の大きさだった。
 

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きょうはリスク回避目的の売りが噴出し、日経平均株価は一時700円を超える下落を強いられた。引け際に買い戻しで若干下げ渋ったが3万1600円まで一気に水準を切り下げている。

前週末の欧州株市場が全面安に近い商状だったほか、米国株市場でもハイテク株中心に売りがかさみ、東京株式市場でもこの地合いを引き継ぐ格好に。値がさの半導体関連株に売りが目立ち、全体指数を押し下げている。中東でイスラム組織ハマスとイスラエルの紛争が激化するなか、地政学リスクに対する警戒感が売りを誘発している。
イスラエルのパレスチナ自治区ガザ地区における地上戦の準備が伝わるなか、情勢を見定めたいとして株式の持ち高を減らす動きが広がった。
原油価格が目先急騰し、これが為替の円安進行と相まって企業のコスト上昇につながることへの懸念も買いを手控えさせた。
 
午後に日経平均は下げ幅を拡大した。中東緊迫を背景とした株安がアジア市場にも広がり、日経平均先物にも断続的な売りが出た。リスク回避姿勢の広がりを映し、市場では「国内の機関投資家による下値での買い注文は、通常の下げ局面より少ない」との声があった。午前に円安・ドル高を背景に輸出関連などが下げ幅を縮小する場面もあったが、買いは続かなかった。
 
東証株価指数(TOPIX)は続落し、35.21ポイント(1.53%)安の2273.54で終えた。JPXプライム150指数も続落し、18.22ポイント(1.80%)安の994.45で終えた。
 

 

東証プライムの売買代金は概算で3兆3487億円。売買高は13億5453万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1605と、全体の9割弱を占めた。値上がりは191、変わらずは41銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は陸運業、空運業、サービス業、ゴム製品などが下落。上昇は鉱業など。
 
 
個別では、レーザーテック、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコ、ソシオネクストなど半導体関連の主力株が売られたほか、ダイキン工業、キーエンス、三菱重工業なども安い。川崎汽船が値を下げ、トヨタ自動車や三菱UFJも安い。メルカリ、セブン&アイ・ホールディングスも下落した。DDグループ、東名、ベイカレント・コンサルティング、マネーフォワードはストップ安となった。
 
半面、良品計画が大きく上値を伸ばし、原油高で資源関連のINPEX、石油資源開発などが堅調に推移、三井物産も買われた。IDOMが大幅高、フロンティア・マネジメント、サインポストも値を飛ばした。セラク、Gunosyなども逆行高。このほかTOWA、キヤノンも上げた。