きょう日経平均はリスクオフの巻き戻しが一気に進む展開となり、上げ幅は3月26日以来の大きさとなった。
パウエルFRB議長が4日、貿易摩擦の激化に懸念を示したうえで「景気拡大を持続させるために適切な行動をとる」と述べ、米利下げの可能性が強まった。また、米共和党議員が米政権によるメキシコ製品への追加関税を阻止するために動いているとも伝わったことから、米国が発端となる通商問題への懸念が和らいだ。
4日の米株式相場が大きく上昇。投資家心理が改善し、半導体や電子部品関連など景気敏感株を中心に買いが入った。
この流れを受けて、東京株式市場では東エレクやアドテストといった半導体関連のほか、村田製や京セラなど電子部品株の上げが目立った。
中国商務省が米国との貿易摩擦に関して対話を続ける意向を示したことで、安川電やファナックなど中国関連株に買い戻しが入り、相場を押し上げた。
一方、米FRB議長が金融緩和的な発言をしているため円相場は高止まりしたまま。これが買い一巡後の相場の上値を重くさせたようである。
市場では「現在はリスク許容度の高まりを受けた買いと、円高を嫌った売りの綱引き状態だ。日経平均の上昇には円安のサポートが必要」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比267.53ポイント高の1万3608.16だった。東証株価指数(TOPIX)は30.99ポイント高の1530.08だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆2402億円、売買高は12億8095万株だった。値上がり銘柄数は1988銘柄、値下がり126銘柄、変わらず27銘柄だった。