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【大引け概況】


22日の日経平均株価は反発し、終値は前週末比370円26銭(1.00%)高の3万7438円61銭だった。
 
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朝方からリバウンド狙いの買い戻しが優勢となった。前週末の米国株市場ではNYダウが200ドル強の上昇で続伸したが、ナスダック総合株価指数は大幅安で6日続落と下値模索の動きを強めた。特に半導体銘柄の下げが顕著でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4%を超える急落となった。これを受けてきょうの東京株式市場でも半導体主力株が軒並み売り込まれる展開となったが、それ以外の銘柄がほぼ全面高に買われ、日経平均を押し上げる異色の地合いとなった。前場は先物を絡め一時マイナス圏に沈むなど不安定な値動きが続いたものの、後場取引終盤に空売り筋の手仕舞いによる買い戻しで日経平均は後場の高値圏で引けている。
 
バリュー(割安)株を中心に自律反発狙いの買いが優勢となった。海外短期筋の株価指数先物の買いが日経平均を押し上げ、上げ幅は一時400円を超えた。前週末の米ハイテク株安が重荷となり、買い一巡後は上値が重かった。
日経平均は19日に1011円安と大幅に下げ、約2カ月ぶりの安値で終えた。きょうは前週末に高まった中東情勢への警戒感がやや和らぎ、株価指数先物を売り建てた短期筋の買い戻しを誘った。電力・ガスや鉄鋼、銀行などの上昇が目立ったほか、旅客需要の回復期待から空運や陸運も高かった。
 
一方、前週末の米ハイテク株安の流れを引き継いで、東エレクやアドテストといった半導体関連株への売りが日経平均の上値を抑えた。19日の米市場では半導体大手のエヌビディア株が10%安で終えるなど、主要なハイテク株に売りがかさんだ。海外勢の先物買いの勢いが細った前場中ごろには、日経平均は小幅に下げに転じる場面もあった。
 
日経平均はひとまず反発したが、先行き懸念は拭えてない。地政学リスクについては、イスラエルは22日から29日までユダヤ教の祭日の一つ「過ぎ越しの祭り」に入っているため、追加の攻撃はないと考えられるだけに、祭り明けの動きには引き続き警戒が必要だろう。また、今週からは主要企業の決算発表が始まり、投資家の関心は、企業業績に向かう。先行きの業績予想がコンセンサスを上回る良好なものなのか、それとも市場予想に届かず、失望感が強まるのか見定めたいところだろう。

 

 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は36.14ポイント(1.38%)高の2662.46だった。JPXプライム150指数は反発し、15.10ポイント(1.33%)高の1147.80で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆3070億円、売買高は17億828万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1470。値下がりは161、横ばいは21だった。
 
業種別株価指数(33業種)は電気・ガス業、空運業、食料品が上昇。鉱業、石油・石炭製品が下落した。
 
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが値を上げ、ファーストリテイリング、ファナック、中外薬も買われた。東京電力ホールディングス、北海道電力など電力株が一斉高、キーエンス、ニデックが上昇、リクルートホールディングス、日産自、フジクラ、川重は下げた。FIGが急伸、マネーフォワード、イーレックスなども値を飛ばした。ダブル・スコープも高い。
 
半面、ディスコ、東京エレクトロン、アドバンテスト、SCREENホールディングスなど半導体製造装置の主力株の下げが目立つ。東京精密、TOWA、日本マイクロニクスなども安い。ソフトバンクグループが軟調、さくらインターネットも大きく値を下げた。川崎重工業も下値を探った。フリューは値下がり率トップに売られた。