2月2日以来、約7カ月半ぶりの高値を付けた。
13日のトルコ中央銀行による予想を上回る大幅な利上げを受けて投資家心理が改善した。リスクオンムードが復活し、海外のヘッジファンドなど短期筋から幅広い業種に買いが入った。
外国為替市場では円相場が1ドル=112円前後の円安・ドル高水準に下落した。業績改善を期待して機械や電気機器などの輸出関連株が上昇した。海運などの景気敏感株も高かった。
後場に入ってもこの日の高値圏での推移が継続したものの、週末ということもあり、利益確定の売りも出て、2万3000円を巡る攻防が続いた。
その後、大引けに掛けて買いが加速し日経平均は一段高となった。
市場では「米中交渉が進展する保証はない」、「新興国通貨も、構造改革なしに本格上昇は難しい」との声もある。不安材料が残る中、上値追いに慎重な投資家もいると思われ、「しばらくは強気と弱気が交錯し、行ったり来たりの相場になるのではないか」という。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前日比164.53ポイント高の1万5307.80だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、18.59ポイント高の1728.61で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆3291億円だった。株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出に絡む売買があり膨らんだ。売買高は17億3243万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1557、値下がりは474、変わらずは77だった。
業種別株価指数(33業種)は電気機器、機械、海運業、保険業、精密機器などが上昇。下落は陸運業など。
個別銘柄では、海外ヘッジファンドからとみられる株価指数先物への買いが継続していることから、日経平均への寄与度の高いファーストリテイリング、東京エレクトロン、ファナック、TDKが買われた。トヨタも高くソニーは年初来高値を更新した。また、オークマ、牧野フライス製作所など工作機械株が堅調。19年4月期第1四半期(5〜7月)で好決算を発表したヤーマンが前日比400円ストップ高まで急伸した。このほか、村田製作所、SUMCO、安川電機、ナブテスコ、ウシオ電機、東海カーボン、富士フイルムホールディングスも買われた。
半面、主力銘柄のなかでは、ソフトバンクグループ、任天堂、京セラが売られた。大規模地震や台風など相次ぐ自然災害で、訪日外国人客の減少が懸念されるなか、インバウンド関連の高島屋、三越伊勢丹ホールディングス、資生堂が軟調推移。個別では、19年4月期第1四半期(5〜7月)の営業利益が前年同期比減益で、通期計画に対する進捗率が低調となったことで東建コーポレーションが大幅安。このほかに、ソースネクスト、スズキ、エーザイが売られた。
東証2部株価指数は前日比50.54ポイント高の7156.41ポイントと続伸した。
出来高8842万株。値上がり銘柄数は298、値下がり銘柄数は142となった。
個別では、ファーマフーズ、石井表記、東京衡機がストップ高。日本電通、SYSKEN、北陸電話工事、まんだらけ、ICDAホールディングスなど10銘柄は年初来高値を更新。ビート・ホールディングス・リミテッド、タクミナ、RVH、エスティック、アイルが買われた。
一方、コーア商事ホールディングスが一時ストップ安と急落した。JESCOホールディングス、南海辰村建設、新内外綿、ジー・スリーホールディングス、森下仁丹など18銘柄は年初来安値を更新。明治機械、丸尾カルシウム、大日本コンサルタント、金下建設、ウエスコホールディングスが売られた。