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【大引け概況】


13日の日経平均株価は続落し、前週末比311円01銭(1.11%)安の2万7832円96銭で終えた。6営業日ぶりに終値で節目の2万8000円を下回った。
 
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先週末10日の米株式市場でNYダウは4日続落。金融システム不安から売りが先行する一方、2月雇用統計を受け連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げ観測が後退し、一時上昇する場面もあった。しかし、米シリコンバレー銀行(SVB)の破綻が報じられると下げ幅を広げた。米株安を受けた今日の東京株式市場は売りが先行した。値がさ株や銀行株など幅広い銘柄が下落した。
 
相対的に安全とされる米国債が買われた(金利が低下した)流れで日米金利差の縮小を意識した円高・ドル安に傾いたことでトヨタをはじめ自動車株にも売りが広がり、日経平均の下げ幅は500円を超す場面もあった。米連邦準備理事会(FRB)の引き締めの余波がほかの銀行や、貸し出しを受ける企業側にも広がるという懸念も意識された。
 
午前の東証株価指数(TOPIX)の前週末比の下落率が2%を超え、午後は日銀による上場投資信託(ETF)買いへの思惑が相場の下値を支えた。商船三井など海運株は上昇し、日経平均は大引けにかけて下げ幅を縮小した。一連の米銀破綻を受けたFRBの金融政策への影響などを見極めたいと冷静な見方もあり、リスク回避一辺倒とはならなかった。ファストリは小幅高で終えた。
 
TOPIXは続落し、前週末比30.59ポイント(1.51%)安の2000.99で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆1285億円。売買高は14億7769万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1639と、全体の約9割を占めた。値上がりは171銘柄、変わらずは25銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は銀行業、保険業、証券・商品先物取引業、パルプ・紙の下落率が大きかった。上昇は海運業、鉱業の2業種。
 
個別銘柄では、三菱自、みずほ、東京海上、日本郵政、三菱重、SBI、日立、丸紅、ファナック、リクルートHD、ソフトバンクG、神戸鋼、日本電産、第一三共、TDKが安く、三菱UFJなど銀行株、第一生命HDなど保険株、野村HDなど証券株、日本紙など製紙株、大成建など建設株、三菱商など商社株、ホンダ、日産自など自動車株が下げた。個別の材料では、上半期の営業利益が4.17億円と第1四半期の3.12億円から伸び悩んだシルバーライフ、23年7月期売上高と純利益予想を下方修正したエイチーム、第1四半期の営業損益が6.71億円の赤字となったくら寿司、第3四半期累計の営業利益が5.01億円と上半期の4.23億円から伸び悩んだgumi、23年3月期業績予想を下方修正し軟調な展開となった。
 
一方、エムスリー、JR東海、花王、イオンが上昇した。川崎船、商船三井など海運株やソシオネクストが上げた。個別の材料では、第1四半期営業利益が35.3%増となったトビラシステムズ、23年4月期利益予想を上方修正したフリービット、2月の売上高が前年同月比33.7%増となったトーホー、上半期営業利益が84.3%増となったほか大口受注を発表したサムコが買われた。