前日のNYダウが一時450ドル超の下げをみせるなど大きく値を崩したことで、リスク回避ムードのなかでスタート。米国ではトランプ米大統領の発言を受けて米中交渉が長期化するとの思惑が嫌気されたほか、外国為替市場でもドル売り・円買いが進み1ドル=108台半ばまで円高に振れたことがネガティブ材料となった。
米下院は3日、中国新疆ウイグル自治区で少数民族ウイグル族を弾圧する中国当局者に制裁を科すようトランプ米政権に求めるウイグル人権法案を賛成多数で可決した。中国側は反発の姿勢を示した。米中間の溝が深まり、貿易協議に影響を及ぼすとの見方から円が対ドルでじり高となったのに連動し、日経平均は午前に下げ幅を300円超に広げる場面も目立った。
半面、先行きを冷静に見極めようとする投資家も多く、売り急ぐ動きは限られた。午後は総じて底堅い展開となった。
2万3000円に接近する場面では押し目買いが入りやすかった。午後に入るとトヨタやソフトバンクグループ(SBG)など主力株の一角への買いがやや強まった。
JPX日経インデックス400は続落した。終値は前日比50.03ポイント安の1万5211.21だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、3.46ポイント安の1703.27で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆673億円と、6営業日ぶりに2兆円を超えた。売買高は10億8504万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は866、値上がりは1170、変わらずは121銘柄だった。