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【大引け概況】


6日の日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、終値は前日比193円50銭(0.53%)安の3万6160円66銭だった。
 
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きょうは目先過熱感から利益確定の動きが優勢となった。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに3日ぶりに反落。パウエルFRB議長のテレビインタビューでのコメントを受け米長期金利が上昇傾向となり、これが目先筋の売りを誘った。東京市場でもここ日経平均は過熱感を伴う上昇をみせており、米株安を受けてその反動が出る形となった。ただ、売り一巡後は広範囲に押し目買いが入り下げ渋った。決算発表を受け輸出主力株が買われたことや、半導体セクターへの活発な物色意欲が全体相場を下支えする格好に。全体売買代金は5兆円を超えるなど活況だった。
 
FRBのパウエル議長は米国時間4日夜の米テレビ番組で「経済が強い状況においては、いつ政策金利の引き下げを始めるかという問題にじっくりと対処することができるように感じる」と述べた。5日発表の1月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業(サービス業)景況感指数が市場予想を上回ったこともあって、早期の利下げ観測が後退。米長期金利が上昇し、6日の東京株式市場でも株式の相対的な割高感を意識した売りが優勢だった。
 
売り一巡後は下げ渋った。トヨタが13時25分、24年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比84%増の4兆5000億円になりそうだと発表した。従来予想から5500億円上方修正したうえ、市場予想を上回ったことから好感する買いが集まった。トヨタは上場来高値を更新し、時価総額が日本企業として初めて50兆円を超えた。
 
市場では「トヨタの決算は投資家心理を明るくする内容で、国内外で重要イベントを通過し、不安材料が少ない中で買いが入りやすかった」との声が聞かれ、日本株相場全体を支えた。
 
一方で、日経平均は年初から3000円近く上昇しているだけに、関係者からは「上昇スピードが速く、目先は調整局面が必要」と考える向きは多い。もっとも、決算発表がピークを迎えるなか積極的な売買は手控えられることから、日経平均は3万6000円台を固める展開が続くことになりそうだ。
 

 




 

東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反落した。終値は17.46ポイント(0.68%)安の2539.25だった。JPXプライム150指数も3営業日ぶりに反落し、10.76ポイント(0.94%)安の1131.14で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で5兆274億円、売買高は19億1158万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1233。値上がりは385、横ばいは40だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)では電気・ガス業、鉱業、銀行業の下落が目立った。上昇は輸送用機器、水産・農林業など。
 
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが軟調だったほか、川崎汽船も下値を探る展開に。ファストリ、KDDI、ファナック、安川電、ソニーGが下落した。キーエンス、ダイキン工業、アステラス、エーザイなどが売りに押され、オムロンはストップ安となった。大平洋金属、日本冶金工業が大幅安となり、ヤマトホールディングスも大きく水準を切り下げた。KLabの下げも目立つ。
 
 半面、レーザーテック、ディスコ東京エレクトロン、アドバンテスト、SCREENホールディングスなど半導体製造装置関連が軒並み買われた。トヨタ自動車は後場大きく切り返し最高値を更新、三菱重工業が大幅高。資生堂が堅調、キッコマンのほか、SUBARUやホンダ、JR東日本も買われた。デクセリアルズがストップ高を演じ、アステリア、ブレインパッドが急騰、ヤマシンフィルタ、チャーム・ケア・コーポレーションなども値を飛ばした。