
きょうの東京株式市場はリスクを取る動きが優勢となり、日経平均は上値を追う展開に。ただ、朝方取引開始時に3万9000円台を回復したが、その後は伸び悩み後場取引開始直後に小幅マイナス圏に沈む場面もあった。
前日の米国株市場ではNYダウは続伸したものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の方は反落となるなど高安まちまち。トランプ米政権による関税政策に対する警戒感が投資家心理を冷やしており、これは東京市場でもそのまま引き継ぎ、買いが手控えられた。ただ、外国為替市場で円安が進んだことで、これが先物を絡め日経平均に浮揚力を与えたようだ。
前日の米株式市場ではコカ・コーラなど好決算銘柄の一角に買いが入り、ダウ工業株30種平均を押し上げた。東京市場でも決算を受けた個別物色が活発だったほか、きょう決算発表を控えるソフトバンクグループ(SBG)が後場に一段高となり、相場を支えた。
トランプ米政権による関税引き上げへの懸念は投資家心理を抑えた。トランプ大統領は10日、鉄鋼やアルミニウム製品の輸入に対して25%の関税を課す大統領令に署名した。今後は自動車や半導体、医薬品の関税引き上げを検討するとも明らかにした。米国の関税政策が世界経済の混乱や貿易戦争につながるとの懸念は東京市場にも広がり、トヨタやホンダはじめ自動車株が軒並み安となった。
武藤容治経済産業相は12日の閣議後の記者会見で、米国が適用する鉄鋼・アルミニウムへの25%の追加関税について「米政府に措置対象から日本企業を除外するように申し入れた」と明らかにした。これが伝わると、日経平均もやや持ち直したが、先行きは不透明とあって積極的な買いにはつながらなかった。相場の上値の重さが意識され、日経平均は後場に入って一時下げに転じた。
さて、東京株式市場は米株高、円安と外部環境はまずまずだったが、米国の関税強化を読み切れず買い方は依然として慎重な様子。半面、個別企業の決算は良好で今期増益を確信しながらしっかりと下値は拾われる図式となっている。チャートでは引き続き200日移動平均線(3万8630円)が強固なサポートラインに。決算発表も今週がピークでPER低下により押し目買い有利な状況といえるだろう。