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【大引け概況】


30日の日経平均株価は小幅に続伸し、前週末比50円84銭(0.19%)高の2万7433円40銭と、2022年12月16日(2万7527円12銭)以来、約1カ月半ぶりの高値水準で終えた。
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前週末の欧州株市場や米国株市場が総じて強い動きを示したものの、NYダウが終盤に急速に伸び悩むなど、やや買い疲れ感もみられた。
東京株式市場でも前週は日経平均が大きく水準を切り上げていたこともあり、きょうは目先筋の利益確定売りや戻り売りで上値が重かった。週央に予定されるFOMCの結果を前に、積極的に上値を買い進む動きはみられず、マイナス圏で推移する時間帯もあった。一方、春節明けの上海株市場が強さを発揮し上値指向を続けたことは市場センチメントにプラスに働いた。
 
日銀の政策修正に対する思惑的な円高進行も上値を抑えた。令和国民会議(令和臨調)は30日、政府・日銀の共同声明に関し、日銀の金融政策を柔軟化するため、異次元緩和の象徴となっている2%の物価目標を長期的な目標に据えることを提案した。円相場が一時1ドル=129円台前半に上昇し、自動車など為替感応度が高い銘柄の売りを促した。
 
前週末の米株高や春節(旧正月)連休明けとなる30日の中国・上海株高が投資家心理の支えとなり、株価指数先物に買いが入った。一方、短期的な過熱感による戻り売りも出て、下げに転じる場面もあった。
 
27日発表の2022年12月の米個人消費支出(PCE)物価指数で、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比4.4%上昇した。11月の4.7%から上昇率が鈍り、米金融引き締めへの過度な警戒感が後退。30日の中国・上海株高も支えとなり、東京株式市場では機械株など景気敏感の一角に買いが入った。
 
半面、相場上昇の短期的な過熱感に警戒した売りは重荷だった。このところ上値の重さが意識される心理的な節目の2万7500円に接近すると、戻り売りに押され下げに転じる場面があった。「日本が先端半導体の対中輸出規制を強める」と伝わり、値がさの製造装置株の伸び悩みが目立った。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反落した。終値は前週末比0.26ポイント(0.01%)安の1982.40だった。

 

 
東証プライムの売買代金は概算で2兆7730億円。売買高は11億3070万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は960。値下がりは794、変わらずは81銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は化学、繊維製品、空運業などが上昇した。下落は鉄鋼、石油・石炭製品、鉱業など。
 
個別では、信越化学工業が商いを膨らませ大幅高で上値追い態勢を継続、ファナック、日東電も買いを集めた。これに連動するようにキーエンスやSMCなども値を上げた。ヤマトHDの上げも目立った。ソシオネクストも上昇。資生堂、オムロンが高く、HOYA、オムロンも堅調。サンワテクノスが急伸、イントラスト、アジアパイルホールディングスが大幅高となった。キヤノン電子、セックも高い。
 
半面、第一三共や中外薬、アステラスが下落した。日本製鉄が冴えず、日立製作所も軟調。コマツや日立建機は安い。オリエンタルランドも冴えない動き。三菱商事も売りに押された。日本M&Aセンターホールディングスはストップ安となり、ベステラも大きく値を下げた。テノ.ホールディングスが売られ、KOA、ジャフコ グループなども下落した。