前日のNYダウは605ドル安と今年最大の下げ幅を記録した。5月の米国の購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を上回る内容となり、米国の早期利下げ期待が後退した。ハイテク株比率の高いナスダック指数も下落した。
東京株式市場では、この米株安を嫌気する売りが膨らんだ。特に、エヌビディア<NVDA>の好決算を受け前日に急伸した半導体関連株には利益確定売りが優勢となった。日経平均株価は一時700円を超える下落で3万8300円台まで下落する場面があったが、後場にかけ下げ幅は縮小した。電子部品や機械、商社株などが安く、海運や薬品株などが高い。
国内債券市場で指標となる新発10年物国債の利回りが24日、約12年ぶりに節目の1%を超えるなど国内長期金利の上昇が続いているのも投資家の警戒感につながった。市場関係者は「国内長期金利の上昇が止まらず、投資家も短期的には慎重になっている。ただ、国内の金利水準自体は依然低い。多くの投資家がより気にしているのは米国の経済指標と長期金利の動向だ」と話した。