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【大引け概況】
10日の日経平均株価は6日続伸し、前日比65円75銭高の2万4905円59銭で終えた。
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 前日のNYダウが一時1600ドルを超える急騰をみせるなど、リスクオンの流れが加速したことを受け、きょうの東京株式市場も大きく買いが先行して始まった。
 
米国では製薬大手のファイザーが新型コロナウイルスのワクチン開発の臨床で好結果を得られたことを発表、これが強気相場を後押しする格好となった。
これまで売り込まれていた銘柄が買い戻される一方、先駆して買われていたハイテク株などは売りに押されナスダック総合指数は大きく下げる展開となっており、東京株式市場でもこの資金シフトの動きが反映される形となった。
 
景気が回復するとの期待から朝方に一時、前日比400円超高まで上昇。約29年ぶりに取引時間中に2万5000円台を回復した。
値上がりが目立ったのが、旅客需要の持ち直しが期待された空運株や電鉄株。また、「ワクチンが普及すれば世界的に景気は拡大基調に入る」との見方から、鉄鋼や金融などの景気敏感株も買われた。
 
ただ、心理的な節目の2万5000円を上回ったことで成長株を中心に利益確定売りが出て、午後には下落に転じる場面もあった。日経平均は11月に入ってから1862円高(9日終値時点)と急ピッチで上昇しており、高値警戒感からの売りも出たようだ。
 
市場からは「急速な株高の揺り戻しによる売りと景気回復期待の先高観からの買いが交錯し、不安定な値動きになった」との見方があった。
 
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前日比207.37ポイント高の1万5376.09だった。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、18.90ポイント高の1700.80で終えた。
 
売買は活況となり、東証1部の売買代金は概算、4兆746億円で、5月29日以来およそ5カ月半ぶりの高水準。売買高は20億6535万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1337と、全体の約6割を占めた。値下がりは788銘柄、変わらずは54銘柄だった。
 
 

業種別株価指数(33業種)は空運業、陸運業、不動産業の上昇が目立ち、下落はその他製品、情報・通信業、精密機器など。
 
個別銘柄は、JAL、ANAHDなど空運株や、JR西日本、JR東海、JR東日本など陸運株が旅行需要の回復期待で買われた。Jフロント、三越伊勢丹、高島屋など小売株も高かった。
三井不、菱地所は値を飛ばし、OLC、資生堂がにぎわった。三菱UFJ、三井住友、東京海上も上伸した。
 
一方、「巣ごもり消費」銘柄などコロナ禍で堅調だった銘柄に売りが目立った。エムスリーは7.3%安。ネクソン、サイバー、バンナムHDも売られた。ソフトバンクGは4.7%安で取引を終えた。任天堂、ソニーが安く、HOYA、キーエンス、東エレクもさえない。
 
 
東証2部株価指数は前日比29.96ポイント安の6246.25ポイントと5日ぶり反落した。
出来高1億7634万株。値上がり銘柄数は201、値下がり銘柄数は233となった。
 
個別ではスーパーバッグ、ラピーヌが年初来安値を更新。プレミアムウォーターホールディングス、アイケイ、GMOペパボ、理経、パシフィックネットが売られた。
 
一方、ツインバード工業がストップ高。ワシントンホテルは一時ストップ高と値を飛ばした。省電舎ホールディングス、STIフードホールディングス、Abalance、田岡化学工業、浜井産業など9銘柄は年初来高値を更新。日建工学、オーナンバ、リスクモンスター、スターフライヤー、アールエイジが買われた。