今年1月23日に付けた年初来高値(2万4124円15銭)を更新し、1991年11月13日以来26年11カ月ぶりの高値となる。
前週末の流れを引き継ぎリスク選好ムード。前週末の欧州株市場がイタリアの財政赤字に対する不透明感を嫌気して売られたものの、米国株市場が底堅さをみせたことや、外国為替市場の円安・ドル高を受け、割安感を評価した海外投資家の買いが続いた。
トランプ米政権は9月30日(日本時間10月1日)に北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しでカナダと合意したと発表した。好感した買いが米株価指数先物に入り、円相場も1ドル=113円台後半に下落したことから日本株にも買いが広がった。
日銀が寄り付き前に発表した全国企業短期経済観測調査(短観、9月調査)は大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス19と市場予想を下回ったが、相場への悪影響は限られた。2日の内閣改造で経済政策に期待する声もあった。
また、沖縄県知事選の結果についてもネガティブな反応は限られ、あすに予定される内閣改造や党役員人事に期待する形で買いが続いた
JPX日経インデックス400は小幅続伸。終値は前週末比10.79ポイント高の1万6106.83だった。東証株価指数(TOPIX)も小幅に続伸し、0.71ポイント高の1817.96で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4411億円。売買高は12億1087万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は958、値下がりは1079、変わらずは68銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、鉱業、卸売業、繊維製品の上昇が目立った。下落は陸運業、空運業、非鉄金属など。
個別では、売買代金首位の任天堂が上昇したほかファーストリテイリングも買い優勢。2019年3月期の純利益予想を上方修正のほか、配当増額修正、自社株消却も発表した伊藤忠が買われた。東京エレクトロン、キーエンス、ファナックも堅調。安川電機が高く、太陽誘電も値を上げた。ランドビジネス、オプティムがストップ高に買われ、ネオスは活況高。GMOペイメントゲートウェイも上昇した。
半面、ソニーが冴えず、武田薬品工業も軟調。台風24号の影響で公共交通が混乱し、JR東日本など電鉄株は軒並み安だった。トヨタ自動車、SUBARUもやや売りに押された。アジアパイルホールディングス、ハピネットが急落、ハニーズホールディングス、エムアップも大きく値を下げた。ライト工業、市光工業、アイシン精機なども下落した。
東証2部株価指数は前週末比34.04ポイント高の7392.38ポイントと続伸した。
出来高7178万株。値上がり銘柄数は261、値下がり銘柄数は182となった。
個別ではフュートレックがストップ高。日本リーテック、ベネフィット・ワン、マックスバリュ東北、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、川金ホールディングスなど14銘柄は年初来高値を更新。杉村倉庫、ピクセラ、フライトホールディングス、東亜石油、野崎印刷紙業が買われた。
一方、エルナーがストップ安。森下仁丹、東邦金属、浜井産業、FDK、ヤギなど11銘柄は年初来安値を更新。パシフィックネット、ニチリン、萬世電機、金下建設、ICDAホールディングスが売られた。