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【大引け概況】


4日の日経平均株価は3営業日ぶりに反落した。終値は前日比85円57銭(0.22%)安の3万8837円46銭だった。
 
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きょうは終日マイナス圏で推移する軟調な地合いだった。前日の米国株市場ではNYダウが一時400ドルあまり下げる荒れた展開だった。下げ渋ったものの反落したことで、東京市場もこれに追随する動きとなった。日米ともに長期金利が低下基調となったことは追い風材料ながら、足もとで景気減速が警戒されている。外国為替市場ではドルが売られ、円高方向に振れたことも自動車株など輸出セクター中心に上値を重くした。今週末の米雇用統計発表を控え、買い向かう動きも限られた。ただ、中小型の個別株物色は活発で、日経平均は後半に下げ渋った。売買代金上位銘柄を見ると安いものが目立つが、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数はいずれも800弱で拮抗している。全体売買代金は連日で4兆円台をキープした。
 
チャート分析でみると、日経平均は75日移動平均(3万9000円近辺)が上値抵抗線となる展開が続いており、今回も戻り相場が一服したとの見方から利益確定売りが出やすかった。
 
日経平均は午後に下げ幅を30円ほどに縮小する場面もあった。財務省が4日実施した10年物国債入札が投資家の債券需要の強さを示したことで長期金利が午後に低下した。市場では「長期金利の上昇に対する警戒があったが、上昇が一服したことで株価が支えられた」との声が聞かれた。
 
前日の米国市場で、5月のISM製造業景況指数が市場予想を下振れたことで米景気に対する不安感から、東京市場では売りが先行して始まった。また、性能試験で不正が確認されたと報告が伝わったトヨタやホンダなどが軟調だったことも、投資マインドを萎縮させたようだ。また、レーザーテックやアドバンテスといった半導体関連株の一角が下げたことも手掛けづらくさせていた。
 
米経済指標の発表を確認しながら、短期的な売買が中心になりそうだ。もっとも、日経平均は反落とはなったものの、25日線が支持線として機能する形で陽線を形成しており、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。来週の金融イベント通過後のアク抜けも意識されやすいなか、売り方にとってはいったん買戻しを入れたいところであろう。そのため、こう着ながらも下値の堅さは意識されそうだ。
 
 


東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反落した。終値は10.59ポイント(0.38%)安の2787.48だった。一方、JPXプライム150指数は3日続伸し、1.28ポイント(0.10%)高の1224.38で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆2707億円、売買高は17億486万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は799。値上がりは794、横ばいは54だった。
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、石油・石炭製品、保険業、電気・ガス業などが下落。上昇はサービス業、不動産業など。

個別では、売買代金トップのレーザーテックが下落歩調を強め、ディスコも安い。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも利益確定売りに押された。ソフトバンクグループ(SBG)が値を下げ、ファーストリテイリングも冴えない。三菱商、三井物産など総合商社も売られた。筑波銀行、千葉銀行など地銀株が大幅安、霞ヶ関キャピタルも下落した。
 
半面、東京エレクトロンがしっかり、三菱重工業も買いが優勢だった。ソニーグループが堅調。リクルートホールディングスが買われ、JTも上値追い。任天堂が高く、メルカリも物色された。永谷園ホールディングスがストップ高で買い物を残し、メディアスホールディングス、マースグループホールディングス、SHIFTなどが大幅高、サイボウズ、ダブル・スコープ、日産化、資生堂も買われた。