米中貿易協議の先行きに対する楽観的な見方がやや後退し、売りが優勢だった。日本や中国の経済指標が低調な内容となり、自動車や電気機器など主力輸出株を中心に売られた。半面、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ株の一角には買いが入った。
午後に入り、こう着感が強まる状況が継続したが、午後2時34分すぎ、再度、株価指数先物に売りが出たことをきっかけに、下げ幅を拡大。引け間際の午後2時59分には、同192円42銭安の2万1364円09銭の安値を付けている。
時間外取引での米株式先物や、中国・上海総合指数が下げ幅拡大したことも重しとなったもよう。
市場では「米中の貿易協議の進展期待が支えの相場だけに、国内の1月鉱工業生産指数(速報)が市場予想の平均を下回ったことや、中国の2月製造業PMIが市場予想の平均に届かないことなどから、足元の経済状況を警戒する動きも出たようだ」との声が聞かれた。
28日のJPX日経インデックス400は反落した。終値は前日比123.04ポイント安の1万4270.65だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、12.76ポイント安の1607.66で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4480億円。売買高は13億122万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1337と、全体の約6割を占めた。値上がりは702、変わらずは91銘柄だった。