8月の消費者信頼感指数などが予想を下回ったことに加え、月末の持ち高調整の売りが上値を抑えた。一方、金融緩和長期化への期待から下値は限定的だった。ナスダック総合指数は0.04%安と小幅反落。米国株市場は軟調だったものの、前日の月末株安アノマリーを破った流れが引き継がれたほか、取引開始前に発表された4-6月期法人企業統計の内容を好感したことと菅義偉首相が9月中旬に衆院解散に踏み切るとの観測が浮上し、「解散・総選挙で株高になる」との経験則から買いが広がった。
75日移動平均や90日移動平均といった目先の節目を上回ったことで、売り方の買い戻しも巻き込み、日経平均は戻りを強めた。
菅義偉首相が「いまのような厳しい状況では解散ができる状況ではないない」と述べたと伝わると、日経平均は伸び悩む場面があった。
首相が解散を否定する形になったものの、年内に衆議院選挙を控える状況にかわりはない。選挙を控えた経済対策への期待が改めて買い誘った。
財務省が1日発表した4〜6月期の法人企業統計では、金融業と保険業を除く全産業の設備投資額が前年同期比5.3%増と5四半期ぶりに前年比で増加した。設備投資の回復も相場を支えた。
市場では「出遅れ感のある業種を物色する動きが強まった」
といい、紙・パルプや証券商品先物などの業種で値上がりが目立った。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)は続伸した。TOPIXは20.09ポイント高の1980.79で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆7721億円だった。売買高は10億8266万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1548、値下がりは532、変わらずは109銘柄だった。