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【大引け概況】
1日の日経平均株価は3日続伸し、前日比361円48銭高の2万8451円02銭で終えた。7月14日以来およそ1カ月半ぶりの高値となる。
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 8月の消費者信頼感指数などが予想を下回ったことに加え、月末の持ち高調整の売りが上値を抑えた。一方、金融緩和長期化への期待から下値は限定的だった。ナスダック総合指数は0.04%安と小幅反落。米国株市場は軟調だったものの、前日の月末株安アノマリーを破った流れが引き継がれたほか、取引開始前に発表された4-6月期法人企業統計の内容を好感したことと菅義偉首相が9月中旬に衆院解散に踏み切るとの観測が浮上し、「解散・総選挙で株高になる」との経験則から買いが広がった。
75日移動平均や90日移動平均といった目先の節目を上回ったことで、売り方の買い戻しも巻き込み、日経平均は戻りを強めた。
 
菅義偉首相が「いまのような厳しい状況では解散ができる状況ではないない」と述べたと伝わると、日経平均は伸び悩む場面があった。
首相が解散を否定する形になったものの、年内に衆議院選挙を控える状況にかわりはない。選挙を控えた経済対策への期待が改めて買い誘った。
 
財務省が1日発表した4〜6月期の法人企業統計では、金融業と保険業を除く全産業の設備投資額が前年同期比5.3%増と5四半期ぶりに前年比で増加した。設備投資の回復も相場を支えた。
 
市場では「出遅れ感のある業種を物色する動きが強まった」
といい、紙・パルプや証券商品先物などの業種で値上がりが目立った。
 
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)は続伸した。TOPIXは20.09ポイント高の1980.79で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆7721億円だった。売買高は10億8266万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1548、値下がりは532、変わらずは109銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では、パルプ・紙、空運業、証券・商品先物取引業など30業種が上昇。下落は海運業、鉄鋼、陸運業。
 
個別では、キャシー・ウッド氏率いるアーク・インベストメントが足元で買い増しに動いていると一部で伝わったコマツが大幅高。ファストリ、エムスリー、ファナック、オムロンが上げた。太陽誘電が年初来高値を更新した。自社株買いを発表したSMK、国内証券が投資判断を格上げしたカプコンなどが大幅高となった。
 
一方、海運大手3社が下落し、リクルート、オリンパスも安かった。公募増資や売出を発表した日本電子、上方修正後の通期計画が市場予想に届かなかったトリケミカル、米系大手証券による格下げが観測されたイリソ電子などが大幅に下落した。
 
東証2部株価指数は前日比28.95ポイント高の7691.40ポイントと3日続伸した。
出来高1億0761万株。値上がり銘柄数は247、値下がり銘柄数は157となった。
 
個別ではクシムがストップ高。クリヤマホールディングス、バイク王&カンパニー、イムラ封筒、神島化学工業、日鍛バルブなど13銘柄は年初来高値を更新。ヴィスコ・テクノロジーズ、FRACTALE、アライドテレシスホールディングス、岡本工作機械製作所、オーケーエムが買われた。
 
一方、日創プロニティ、古林紙工、ハリマ共和物産、大和自動車交通が年初来安値を更新。鈴与シンワート、高砂鐵工、レオクラン、リミックスポイント、北日本紡績が売られた。