前日の米株市場が休場で手掛かり材料難のなかも売り圧力の乏しいなか、上値を指向する形となった。英国のメイ首相辞任表明で欧州株市場が不安定となる可能性があったが、前日は独、仏いずれも堅調でマーケットのセンチメントが改善した。
また、東エレクが約4年ぶりに大規模な自社株買い実施を発表したことも好感され、日経平均も、電気機器や機械といった景気敏感株を中心に買いが入った。
外国為替市場では1ドル=109円台半ばの推移で依然として円高警戒感がくすぶるが、中国・上海株や香港株が堅調だったことが安心感につながった。
朝方に日経平均は前日比115円12銭高の2万1297円70銭まで上昇したが、積極的に上値を追う材料は乏しく、後場に入ると日経平均は高値圏でこう着感を強めた。
市場では「米MSCIの指数見直しに伴う銘柄入れ替えをにらんだ取引はあったものの、日米貿易交渉の先行きも見通しにくく売買を手控える投資家が多かった」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は小幅に3日続伸した。終値は前日比34.87ポイント高の1万3809.54だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆9130億円だった。日中の売買は低調だったが、米MSCIの定例の指数構成銘柄の見直しに伴い大引けにかけて商いが急増した。売買高は17億1962万株。東証1部の値上がり銘柄数は1012銘柄、値下がり1040銘柄、変わらず89銘柄だった。