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【大引け概況】


9日の日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、前日比249円28銭(0.88%)安の2万7999円96銭で終えた。
 
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 朝方は、8日の米国株式が高安まちまちの中、小安く始まった後、小幅高に転じる場面もあったが、もまなく軟化した。
前日に発表した決算内容が嫌気された主力株の東エレクとソフトバンクグループ(SBG)に売りが出た。特に指数寄与度が高く、2銘柄の指数マイナス寄与度は合計228円強に達した。
米エヌビディアが業績予想を下方修正したことも東京市場で半導体関連銘柄の逆風となった。前日、4〜6月期決算で3兆円超の最終赤字を計上したSBGも大幅安となった。
 
日経平均は8日に約4カ月ぶりの高値で終えており、戻り待ちの売りなどが優勢だった。
3月や6月の高値だった2万8300円台を前に跳ね返された形となった。「上値の重さが意識されれば、投資家心理の悪化につながる。10日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)への警戒感から一段安となる可能性もある」とみていた。
 
市場からは「日経平均の下げ幅は、東エレクとソフバンGのマイナス寄与分でほぼ説明できるが、2万8000円攻防の動きだ。11日の東京市場は休場で、現地10日に米7月CPI(消費者物価指数)、週末12日にはSQ(特別清算指数)算出を控えており、動きづらい」との声が聞かれた。

東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反落した。終値は前日比14.39ポイント(0.74%)安の1937.02だった。


 
東証プライムの売買代金は概算で2兆8774億円。売買高は11億2524万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1198と、全体の65%を占めた。値上がりは581、変わらずは59銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、情報・通信業、電気機器、ゴム製品などが下落。繊維製品、鉱業、石油・石炭製品などは上昇した。
 

個別では、予想外に減益決算となった東エレクが8%を超える下落率で急落。4-6月期の最終赤字額としては日本企業で過去最大を記録したソフトバンクGは7%の下落。流通取引総額の伸び悩みが嫌気されたメルカリは9%近い大幅安。米エヌビディアの株価急落もあり、アドバンテストやスクリンなどの半導体関連が総じて軟調。ソニーG、トヨタ、鹿島、アサヒが売られた。ヤマトHDやキリンHDの下げが大きかった。
業績予想を下方修正したダイフクと住友ゴムは揃って急落し、エンシュウは東証プライム市場の下落率トップとなった。
 
 一方。郵船、商船三井の海運、ファーストリテ、エムスリー、SHIFTなどのグロース(成長)株の一角が堅調。業績上方修正や増配、高水準の自社株買いを発表したINPEXも買われた。三井松島HDは後場に伸び悩んだものの商いを伴って上昇し、東証プライム市場売買代金上位に顔を出した。ラウンドワンは好決算が引き続き評価されて連日で急伸。ほか、デサント、チャームケア、NISSHA、日産化学、ライオン、ニチコンが好決算を手掛かりに大幅高となった。出光興産、東レ、オリンパス、東急、三菱自が買われた。