朝方は、8日の米国株式が高安まちまちの中、小安く始まった後、小幅高に転じる場面もあったが、もまなく軟化した。
前日に発表した決算内容が嫌気された主力株の東エレクとソフトバンクグループ(SBG)に売りが出た。特に指数寄与度が高く、2銘柄の指数マイナス寄与度は合計228円強に達した。
米エヌビディアが業績予想を下方修正したことも東京市場で半導体関連銘柄の逆風となった。前日、4〜6月期決算で3兆円超の最終赤字を計上したSBGも大幅安となった。
日経平均は8日に約4カ月ぶりの高値で終えており、戻り待ちの売りなどが優勢だった。
3月や6月の高値だった2万8300円台を前に跳ね返された形となった。「上値の重さが意識されれば、投資家心理の悪化につながる。10日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)への警戒感から一段安となる可能性もある」とみていた。
市場からは「日経平均の下げ幅は、東エレクとソフバンGのマイナス寄与分でほぼ説明できるが、2万8000円攻防の動きだ。11日の東京市場は休場で、現地10日に米7月CPI(消費者物価指数)、週末12日にはSQ(特別清算指数)算出を控えており、動きづらい」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反落した。終値は前日比14.39ポイント(0.74%)安の1937.02だった。