最近の急激な上昇を受けて利益確定売りがかさみ、日経平均は前日比200円超下落する場面があった。その後は値頃買いが入り、プラス圏に浮上。午後の取引では、米株価指数先物の値上がりや円相場の軟化に歩調を合わせ、上げ足を速めた。上げ幅は一時、500円を超える場面があった。値がさ株のファストリは約8%上昇し、一銘柄で日経平均を約120円押し上げた。
欧米での新型コロナウイルス感染者の増加ペースを巡る観測や政府の緊急事態宣言を受け、当面の悪材料は出尽くしたとの見方から海外短期勢の先物の買い戻しが強まり、相場を押し上げた。
外国為替市場で、ドル・円相場が一時、1ドル=108円90銭台(7日終値108円87−88銭)と、やや円安方向に振れたことも支えとなったようだ。
市場では「後場はファーストリテが上げ幅を拡大したことで、日経平均株価を押し上げる格好となった。前場に200円強の下げを見せた後、後場には500円近い上昇をみせるなど、値の荒い展開はまだ続きそうだ」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は3日続伸。終値は前日比210.89ポイント高の1万2810.48だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、22.26ポイント高の1425.47で終えた。
東証1部の出来高は16億8156万株、売買代金は2兆8114億円。騰落銘柄数は値上がり1634銘柄、値下がり478銘柄、変わらず56銘柄だった。