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【大引け概況】
16日の日経平均株価は続伸し、前週末比119円40銭(0.45%)高の2万6547円05銭で終えた。
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きょうの東京株式市場は、日経平均が前週末の大幅高に続き戻り足をみせる展開だったが、上値では売り圧力の強さも確認された。値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を大幅に上回ったほか、TOPIXは小幅ながらマイナス圏で着地している。
 
前週末の欧米株市場が揃って高く、この流れを引き継ぐ格好となったが、日経平均は欧米株市場に先立って大幅高をみせていたこともあって、きょうは朝高後に上値の重さが意識される相場となった。半導体関連の主力株が買われ全体指数を押し上げる。東エレクやアドテストといった半導体関連銘柄の一部が買われた。ソフトバンクグループやファストリといった値がさ株の上昇も指数を支えた。一方、鉄鋼や非鉄株への売りが目立った。
 
前場取引時間中に発表された中国の経済指標が市場コンセンサスを下回り、中国景気の減速が警戒されたことが市場のセンチメントを低下させた。米株価指数先物が軟調に推移したことも嫌気され、次第に上げ幅を縮小した。
 
前週末までに主要企業の3月期決算の発表がほぼ一巡し、好決算や自社株買いなどを発表した銘柄の一部には買いが入った。もっとも、業種など物色の方向が定まらず、積極的に運用リスクを取るムードには乏しかった。東証プライムの値上がり銘柄数は634と、全体の約35%にとどまった。
 
午前に発表された中国の4月の工業生産高や小売売上高などは市場予想を下回った。上海などで新型コロナウイルス感染が広がり、都市封鎖(ロックダウン)となった影響が出たためで、日本株の上値を抑えた。その後、上海市が都市封鎖を6月に解除すると伝わり、日本株には一定の支援材料となった。
 
 
市場からは「日経平均は75日・25日の移動平均線にハネ返され、長めの陰線を描き、上値の重さを印象付けている。きょうで決算一巡となり、材料に乏しいなか、下降トレンドを変えるのは難しい」との声が聞かれた。

 

 
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反落した。終値は前週末比0.94ポイント(0.05%)安の1863.26だった。朝方は高く始まったものの、バリュー(割安)株中心に下げ銘柄が多かったことが響いた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆1759億円。売買高は15億49万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1172、変わらずは31だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)では倉庫・運輸関連業、サービス業、情報・通信業などが上昇。非鉄金属、鉄鋼、その他金融業などは下落。
 
個別では、レーザーテックが大商いで上昇したほか、エムスリー、村田製作所、キーエンス、SUMCOなども買い優勢だった。オリエンタルランドが大きく水準を切り上げ、リクルートホールディングスなども買いを集めた。日本郵政も高い。日東工業がストップ高で値上がり率トップとなり、このほか、ダブルスタンダード、上組、イーレックスなど値幅制限いっぱいまで買われた銘柄が相次いだ。KDDI、日産化、トレンド、リクルートも高かった。
 
半面、川崎汽船が利食われ、任天堂、DOWAや住友化、日清粉Gが下落した。オリンパスや楽天グループも安かった。ホンダが軟調、オリンパスも利益確定売りに押された。日医工が続急落、ギークス、エン・ジャパン、朝日インテックなどの下げも目立った。メディパルホールディングス、日本CMKも大きく水準を切り下げた。