ウクライナ情勢を巡る警戒が強まる中、運用リスクを回避したい投資家の売りが優勢だった。取引時間中には短期的に緊張が和らぐとの見方から下げ渋ったものの、週末とあって積極的に買いを入れる動きは限られた。
17日にはバイデン米大統領がロシアによるウクライナ侵攻の可能性に改めて言及するなど、緊張感が高まった。同日の米株式市場では主要3指数がそろって下落し、18日の東京市場でも幅広い銘柄に売りが出た。下げ幅は400円を超える場面があった。
前場中ごろには、ロシアがウクライナに侵攻しないことを条件にブリンケン米国務長官が来週にもロシアのラブロフ外相と会談する見通しになったと伝わった。過度な警戒感がひとまず和らいだことで、日経平均は急速に下げ幅を縮めた。
一方、投資尺度の面から割安感がある銘柄には断続的に買いが入った。東証1部で配当利回りの上位にある郵船や商船三井は上昇。セクターアロケーション(配分)の見直しが進んでいるとの見方があった。
JPX日経インデックス400は続落した。東証株価指数(TOPIX)も続落し、終値は前日比6.93ポイント安の1924.31で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8069億円。3日続けて3兆円を下回った。売買高は11億2566万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1166と、全体の約5割を占めた。値上がりは916、変わらずは100銘柄だった。