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【大引け概況】
12日の日経平均株価は5営業日ぶりに小幅反落し、前日比55円49銭安の2万8015円02銭で終えた。
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前日まで4日続伸していたとあって、上昇が目立った銘柄では利益確定などの売りが優勢となった。主要企業の決算発表がほぼ一巡し、新規の材料を欠くなかで持ち高調整の売りも出やすかった。
 
朝方は11日のNYダウ工業株30種平均が上昇したことを受け、運用リスクをとりやすくなったとみた投資家の買いが優勢だった。同日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回り、過度なインフレ懸念が和らいだ。米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和の縮小(テーパリング)を早期に進めるとの見方が後退し、株の買い安心感につながった面がある。
 
上げ幅は一時200円を超えたが、半導体関連を中心にグロース株の動きが鈍く、早い時間に天井をつけて失速した。前場ではプラス圏を維持したが、後場に入ると持ちこたえられずマイナス転換。その後の値幅はそれほど出なかったものの、じり安基調が続いた。2万8000円は割り込まなかったものの、安値圏で取引を終えた。夏休みを控えた市場参加者の持ち高調整も指数を下押しした。東エレクなど値がさの半導体関連銘柄が下げたことも重荷となった。
 
市場では「NYダウ高に支えられる格好が続いているが、日経平均株価は日足チャート上で、連日上ヒゲとなっており、戻り売りの強さが伺える」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は小幅に5日続伸した。終値は前日比1.12ポイント高の1万7587.53だった。東証株価指数(TOPIX)は5営業日ぶりに小幅反落し、0.53ポイント安の1953.55で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆3844億円。売買高は10億4417万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1024、値上がりは1049、変わらずは117だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)では、空運業、電気機器、精密機器などが下落。鉱業、機械、海運業などは上昇した。
 
個別では、売買代金トップの日本郵船をはじめ、商船三井、川崎汽船など海運大手が揃って売買代金上位で上昇、SMCが大幅高に買われ、信越化学工業、昭電工、ネクソンも上昇した。第一三共、塩野義製薬など医薬品株も買われた。野村マイクロ・サイエンス、国際紙パルプ商事はストップ高、エンビプロ・ホールディングスも急伸。日本化学工業も値を飛ばした。
 
半面、楽天グループは6%安だった。ソフトバンクグループが冴えず、任天堂も軟調。東京エレクトロン、アドバンテスト、SUMCOなど半導体関連も値を下げた。グレイステクノロジーがストップ安に売り込まれ、セレス、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスなども急落した。ワイエイシイホールディングスも大幅安。明治HD、サイバー、JR西日本も下落した。
 
 
東証2部株価指数は前日比0.54ポイント高の7651.11ポイントと4日続伸した。
出来高は1億4699万株。値上がり銘柄数は215、値下がり銘柄数は191となった。
 
個別では、玉井商船がストップ高。兵機海運は一時ストップ高と値を飛ばした。まんだらけ、コメ兵ホールディングス、バイク王&カンパニー、東邦化学工業、メタルアートなど11銘柄は年初来高値を更新。栗林商船、大運、東京自働機械製作所、松尾電機、ユニバンスが買われた。
 
一方、ソケッツ、テクノマセマティカル、古林紙工、本州化学工業、SIGなど10銘柄が年初来安値を更新。ウイルテック、三谷商事、セキド、ラオックス、ヨネックスが売られた。