前日まで4日続伸していたとあって、上昇が目立った銘柄では利益確定などの売りが優勢となった。主要企業の決算発表がほぼ一巡し、新規の材料を欠くなかで持ち高調整の売りも出やすかった。
朝方は11日のNYダウ工業株30種平均が上昇したことを受け、運用リスクをとりやすくなったとみた投資家の買いが優勢だった。同日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回り、過度なインフレ懸念が和らいだ。米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和の縮小(テーパリング)を早期に進めるとの見方が後退し、株の買い安心感につながった面がある。
上げ幅は一時200円を超えたが、半導体関連を中心にグロース株の動きが鈍く、早い時間に天井をつけて失速した。前場ではプラス圏を維持したが、後場に入ると持ちこたえられずマイナス転換。その後の値幅はそれほど出なかったものの、じり安基調が続いた。2万8000円は割り込まなかったものの、安値圏で取引を終えた。夏休みを控えた市場参加者の持ち高調整も指数を下押しした。東エレクなど値がさの半導体関連銘柄が下げたことも重荷となった。
市場では「NYダウ高に支えられる格好が続いているが、日経平均株価は日足チャート上で、連日上ヒゲとなっており、戻り売りの強さが伺える」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は小幅に5日続伸した。終値は前日比1.12ポイント高の1万7587.53だった。東証株価指数(TOPIX)は5営業日ぶりに小幅反落し、0.53ポイント安の1953.55で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3844億円。売買高は10億4417万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1024、値上がりは1049、変わらずは117だった。