前日の米ハイテク株高を追い風に、東京市場では半導体関連銘柄に買いが入った。日経平均は午前に一時2万8600円を上回った。
きょう、前日の米株市場がはっきりしない地合いだったこともあって、強弱観対立のなか方向感の定まりにくい展開となったが、下値は固かった。
今週に入ってから日経平均は上値追い歩調を強め、3営業日で800円超の上昇を示していたことから目先利益確定売り圧力も意識された。
朝高後は伸び悩み、一時はマイナス圏に沈む場面もあったが、値がさの半導体関連株などが買われ全体指数を支える格好に。一方で国内での新型コロナウイルス感染拡大に伴う内需株への影響も懸念され、きょうはJR西日本の大型増資発表が大きく嫌気されるなか、同社株だけでなくJRグループをはじめ電鉄株全般への売りが目立った。
ただ、出遅れていた投資家が買いを入れたため下値は堅かった。
市場では「買い戻しが上昇を支えているが、東京都の新型コロナの新規感染者数が減少傾向をみせていることも意識されているようだ」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は4日続伸し、2.78ポイント高の1983.57で終えた。3月29日以来、約5カ月ぶりの高値だった。JPX日経インデックス400も4日続伸した。
東証1部の売買代金は概算で2兆6395億円。売買高は10億5806万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は896と、全体の約4割。値下がりは1197で、変わらずは96だった。