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【大引け概況】
15日の日経平均株価は続伸し、前日比517円70銭高の2万9068円63銭で終えた。9月30日(2万9452円66銭)以来、約2週間ぶりの高値となった。
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前日の米株式市場では、NYダウが534ドル高と5日ぶりに急反発した。14日発表の9月の米卸売物価指数(PPI)は市場予想を下回り、過度なインフレ懸念が後退した。これを受けた東京株式市場も買い先行となり、半導体関連株やFA関連株などが値を飛ばした。日経平均株価は、前場にテクニカル上のポイントとなっていた200日移動平均線(2万8743円)を上抜くと、上昇に弾みがつき午後2時過ぎに心理的なフシである2万9000円台を回復した。
 
為替市場では1ドル=114円台への円安が進行で自動車や機械など輸出関連株の一部が上げ幅を広げた。中国や香港、シンガポールなどアジア市場で株価が上昇したことも安心感につながった側面がある。
 
足元では新型コロナウイルスの感染が低水準に抑えられ、経済活動再開への機運が高まっている。31日投開票の衆院選を前に経済政策への期待から、日本株への買いが断続的に入っている。日経平均先物には売り方の買い戻しも入り、指数を押し上げた面もあるようだ。
 
市場からは「海外株高に円安がフォローになり、『解散・総選挙は買い』というアノマリー(説明のつかない法則)も乗っかっているようだ。ただ、日経平均2万9000円から上はそう簡単には進めないのではないか」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続伸した。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、終値は前日比36.96ポイント高の2023.93で終え、9月30日以来の2000台を回復した。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆8420億円。売買高は11億4320万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1989と、全体の約9割を占めた。値下がりは155、変わらずは40だった。
 

業種別株価指数(全33業種)は全て上昇した。上昇率が大きかったのは機械、海運業、電気機器など。
 
個別銘柄では、レーザーテックや東京エレクトロン、SUMCOといった半導体関連株やファナック、キーエンス、安川電機などFA関連株が値を飛ばした。ソニーグループや村田製作所、太陽誘電などハイテク株が高い。日本郵船やソフトバンクグループ、トヨタ自動車や三菱自も上昇。好決算を発表したウエストホールディングスが急伸しレノバが値を上げるなど、環境関連株も買われた。
 
半面、ファーストリテイリング、任天堂、高島屋、東レが下落した。Zホールディングスやアサヒグループホールディングス、日本航空が値を下げた。キリンホールディングスやニトリホールディングスも軟調だった。
 
 
東証2部株価指数は前日比64.29ポイント高の7683.66ポイントと4日ぶり反発した。
出来高1億6260万株。値上がり銘柄数は262、値下がり銘柄数は123となった。
 
個別では、光陽社がストップ高。マーチャント・バンカーズ、倉庫精練、スーパーバッグ、ニッチツ、堺商事など6銘柄は年初来高値を更新。テラプローブ、インスペック、AIメカテック、インタートレード、ウインテストが買われた。
 
一方、パレモ・ホールディングス、日創プロニティ、川本産業、マナック・ケミカル・パートナーズ、ぷらっとホームなど8銘柄が年初来安値を更新。川上塗料、グローバルダイニング、ユーピーアール、ラピーヌ、高松機械工業が売られた。