米中貿易摩擦が激化するなか世界経済に及ぼす影響を懸念する形で売り圧力が強まった。前日のNYダウやナスダック総合指数が急落、これを受けて朝方は主力株中心に幅広く売り込まれた。一時、前日比609円53銭安の2万0110円76銭と、1月10日以来約7カ月ぶりの水準に下落した。
その後、中国人民銀行(中央銀行)が人民元取引の基準値を投資家の警戒していた水準より元高に設定すると安心感から米株価指数先物が時間外取引で上昇に転じ、日経平均は下げ幅を急速に縮小した。
日中の値幅は497円と、2018年12月27日(509円)以来の大きさで今年最大だった。
市場では「米中貿易問題が簡単に収束するとは思えない」との見方は根強く、東京市場は当面、米中両国の動向に振り回されそうだ。
JPX日経インデックス400は3日続落した。終値は前日比55.54ポイント安の1万3364.83だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、6.65ポイント安の1499.23で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6367億円。売買高は15億2342万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1291と、全体の6割を占めた。値上がりは766、変わらずは92だった。