取引開始前、中国・湖北省で新型肺炎の感染者数が急増したと報じられたことで、投資家心理が冷え込んだ。高値警戒感がくすぶる中、東証1部全体では売りが優勢となり、日経平均株価は下落した。
中国・上海株や時間外取引の米株先物が軟調に推移したことも、東京株式市場で株式を売る要因となった。午前中に日経平均は一時小幅高となったが、株価が上昇すると当面の利益を確保する売りが厚みを増し、日経平均は値上がりを維持できなかった。
短期志向の海外投資家による株価指数先物への売りが出た。2月物日経平均ミニ先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出を14日に控え、ポジション調整目的の売買が交錯し、上げに転じる場面もあった。
市場関係者は「新型肺炎の流行が長引き、企業業績の回復が遅れかねない」と警戒している。
JPX日経インデックス400は4日続落した。終値は前日比42.32ポイント安の1万5364.72だった。東証株価指数(TOPIX)は5.84ポイント安の1713.08と4営業日続落した。
東証1部の売買代金は概算で2兆3771億円。売買高は12億3541万株だった。
東証1部の値下がり銘柄数は1190、値上がりは878、変わらずは91銘柄だった。