前日の欧米株市場が軒並み高に買われたことを受けてリスクオンの流れが継続、景気敏感株をはじめ広範囲に買いが流入し、日経平均は戻り足を強めた。
米国では個人投資家による投機的売買への警戒感が後退したほか、バイデン政権が打ち出した1兆9000億ドルの追加経済対策について、民主党が単独で成立させる手続きを進めていると報じられ、これが買い安心感につながった。日経平均の上げ幅は朝方に300円を超える場面はあったが、その後はいったん伸び悩んだ。しかし、後場に入ると上値指向を強め前場の高値近辺まで再浮上した。
米ネット掲示板「レディット」を利用する個人投資家の投機的な取引による市場の混乱への警戒感が後退したことも買いの手を強めた。デンソーなどの相次ぐ好決算を受けて市況の改善が意識され、トヨタは4%高で終えるなど自動車関連株は総じて買われた。
コロナ禍で業績の先行きが危ぶまれている空運株、鉄道株、百貨店株の上げも目立った。半面、これまで上げてきた半導体や電子部品関連株は軟調だった。日米で新型コロナウイルスの感染動向が落ち着くなか、コロナ後を見据えた動きが出始めているとの見方があった。
JPX日経インデックス400は3日続伸した。終値は前日比214.61ポイント高の1万6958.98だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、24.07ポイント高の1871.09で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆7863億円。売買高は13億7438万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1593銘柄と約7割を占めた。値下がりは522、変わらずは76銘柄だった。