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【大引け概況】
9日の日経平均株価は続伸した。前日比91円47銭高の2万0684円82銭で取引を終了した。
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前日のNYダウは中国の7月貿易統計が好調だったことも好感され371ドル高と大幅高、この流れを受け、この日の日経平均も底堅く推移した。
9日の為替相場は1ドル=106円を挟んで落ち着いた値動き、4〜6月期の実質国内総生産(GDP)速報値が市場予想を大幅に上回る増加となったことから、海外勢により株価指数先物が買われた。
 
ただ、3連休を控え、戻りを試す勢いはなく、上値の重い展開となった。
米国で「トランプ政権が華為技術(ファーウェイ)に対する輸出許可の決定を先送りしている」と報じられたことで、TDKや太陽誘電など関連株が売られた。
人民元基準値は前日比で元安・ドル高に設定されており、米中対立の行方は依然として不透明なままとなっている。
 
この日算出の日経平均先物ミニ・オプション8月限のSQ(特別清算指数)値は2万855円99銭で、取引時間中に同水準に一度もタッチしない「幻のSQ」となった。
 
市場からは「9日の中国・上海株は上伸して始まった後に値を消し、世界規模で見た投資家心理も落ち着きを取り戻した」とは言えない。佳境を迎えた決算発表が終われば市場参加者の一段の減少も想定される。「日経平均が力強く値を戻す状況にはなりにくい」との見方が支配的で、戻りの最中とみられるが、売られた分の買い戻しがどこまで続くかだ。「SQ値を上に残し、来週にもクリアできればよいが、届かないようだと上値の重さが意識されてくる」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比57.49ポイント高の1万3414.73だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、5.18ポイント高の1503.84で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆1466億円、売買高は11億8564万株だった。値上がり銘柄数は1209、値下がり837、変わらず103だった。
業種別株価指数(33業種)は、鉱業、繊維製品、精密機器の上昇が目立ち、証券・商品先物取引業、パルプ・紙、ガラス・土石製品が下落した。
 
個別では、好業績を発表した銘柄が買われ、資生堂やバンダイナムコホールディングス、テルモなどが値を上げた。武田薬品工業、大塚HD、ソニー、任天堂、トヨタ自動車、KDDIが上昇した。ソフトバンクは昨年12月の上場後、初めて一時公開価格(1500円)を上回った。
 
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、野村ホールディングスなど金融株が安い。ファナック、安川電、キリンHD、アサヒが下落した。富士フイルムホールディングスや、ファーストリテイリング、今期業績予想の下方修正を発表したダイフクが売られた。筆頭株主の米投資ファンドが保有株の売り出しを発表した新生銀行は急落した。

東証2部株価指数は続落した。前日比13.97ポイント安の6388.16ポイントだった。
出来高1億2715万株。値上がり銘柄数は210、値下がり銘柄数は177となった。
 
個別では、三井金属エンジニアリング、ボーソー油脂、日本食品化工、自重堂、ニチリンなど16銘柄が年初来安値を更新した。フマキラー、フライトホールディングス、三精テクノロジーズ、東京コスモス電機、オーベクスが売られた。
 
一方、那須電機鉄工がストップ高となった。トラスト、リスクモンスター、メタルアート、JFEコンテイナー、日本KFCホールディングスなど6銘柄は年初来高値を更新した。ミダック、川澄化学工業、パス、ゼロ、森下仁丹が買われた。