世界景気の減速懸念から朝方は売りが先行したものの、前日に約半年ぶりの安値をつけていたとあって自律反発を狙った買いが次第に優勢となった。
中国人民銀行(中央銀行)が対ドルでの人民元取引の基準値を小幅な元安・ドル高水準に設定したとの見方や、上海など中国株が上昇したことも買い安心感につながった。
ただ、株価上昇を待ち構える売り物は厚く、日経平均株価の上昇は小幅にとどまった。
週末前とあって持ち高を一方向に傾ける投資家が少なく、上値は限られた。
時価総額上位の大型銘柄を中心に売り注文が厚く、市場では「景気や企業業績の先行きを不安視する海外投資家が株式の持ち高削減を続けている」との指摘があった。
「上も下も限定的だ。出来高が細り、週末事情もあり、動きづらい。下値では下ヒゲ陽線が目に付くが、買い上がる材料がなく日柄調整に入るかもしれない」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比12.66ポイント高の1万3246.94だった。
商いは低調で、東証1部の売買代金は概算で1兆7810億円と7月29日以来の低水準となった。売買高は9億9392万株。東証1部の値上がり銘柄数は1057、値下がりは982、変わらずは111だった。