朝方は、短期的な過熱感への警戒や円安・ドル高一服で利益確定売りが先行した。その後、円相場が伸び悩むとともに下げ幅を縮小する場面もあったが、後場入り後は利益確定売り優勢で再度軟化した。株価指数先物にまとまった売り物が出たのをきっかけに一段安の展開となり、一時2万4030円59銭(前日比240円03銭安)まで下落する場面があった。
市場からは「懸念材料はあるが、目先売りに結び付くのは過熱感ぐらいだ。下げても日経平均2万4000円台維持は上々であり、仮に大台を割り込んでも限定的だろう。上は売りが出てくるが、下がれば中・長期的な買いが入ってくる」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は4日ぶりに反落し、終値は前日比179.19ポイント安の1万5985.47だった。東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反落。終値は21.30ポイント安の1802.73だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆6993億円。売買高は14億6369万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1714と全体の約8割を占めた。値上がりは331、変わらずは65だった。
業種別株価指数(全33業種)は情報通信業、電気機器、輸送用機器、銀行業が下落し、医薬品とパルプ・紙は上昇した。
個別では、KDDIとソフトバンクが下げ、ソニー、任天堂が安く、トヨタ自動車も売られた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも軟調。キーエンス、ファナックも下値を試す展開。ダイキン工業が安く、オリエンタルランドの下げも目立った。ネクステージが急落したほか、ハウスドゥ、イー・ガーディアンなども大幅安となっている。
半面、スルガ銀行が断トツの売買代金をこなし大幅高、小野薬品工業は利益確定売りをこなし続伸。塩野義製薬も堅調。アステラスとセコム、大東建託が大きく買われ、キッコマン、資生堂も上昇した。電通も値を上げた。アダストリア、レンゴーが急伸、ヤーマンも物色人気となった。ブレインパッド、ローソンが上値を伸ばし、ソースネクストも高い。
東証2部指数は前日比65.77ポイント安の7351.60ポイントと4日ぶり反落した。
出来高7652万株。値上がり銘柄数は119、値下がり銘柄数は305となった。
個別では、児玉化学工業、日東化工、西川ゴム工業、ベルテクスコーポレーション、FDKなど8銘柄が年初来安値を更新。アウンコンサルティング、ファーマフーズ、大興電子通信、トーヨーアサノ、SECカーボンが売られた。
一方、理研コランダム、東洋刃物、TONE、野崎印刷紙業、堺商事が年初来高値を更新。アイル、エムジーホーム、川本産業、スマートバリュー、ダイハツディーゼルが買われた。