東京株式市場は23日が休場だったが、休み中にNYダウが大幅高となったことが好感された。中国不動産大手の中国恒大集団が人民元建て債の利払いを実施することを表明したほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)では11月にもテーパリング(量的緩和縮小)の開始を決定することが示唆されたが、利上げには時間があるとの見方が強まった。
これを受け、この日の東京株式市場で日経平均株価は全面高となり、33業種全てが上昇した。中国恒大の問題に対する懸念が後退するとともに、売り方の買い戻しが流入し日経平均株価は終値で17日以来となる3万円に乗せた。為替が一時1ドル=110円50銭近辺へ円安が進行したことも好感された。海運、銀行、鉄鋼など景気敏感株を中心に上昇した。
自民党総裁選や衆院選を控える中、日本株の先高観は根強いとの声も聞かれた。足元の相場は調整局面もあったため、テクニカル指標は特に過熱を示唆していないとして「9月前半の急ピッチの上昇局面で買い遅れていた投資家が、恒大問題の懸念後退を機に買いを入れたのではないか」との見方があった。
JPX日経インデックス400は反発。終値は前営業日比404.48ポイント高の1万8883.17だった。東証株価指数(TOPIX)は反発し、47.20ポイント高の2090.75で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆5578億円。売買高は14億2537万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は2104と、全体の約96%を占めた。値下がりは68、変わらずは16銘柄だった。