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【大引け概況】
24日の日経平均株価は大幅に反発し、大引けは前営業日比609円41銭高の3万0248円81銭だった。終値で3万円台に乗せるのは17日以来1週間ぶり。
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東京株式市場は23日が休場だったが、休み中にNYダウが大幅高となったことが好感された。中国不動産大手の中国恒大集団が人民元建て債の利払いを実施することを表明したほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)では11月にもテーパリング(量的緩和縮小)の開始を決定することが示唆されたが、利上げには時間があるとの見方が強まった。
 
これを受け、この日の東京株式市場で日経平均株価は全面高となり、33業種全てが上昇した。中国恒大の問題に対する懸念が後退するとともに、売り方の買い戻しが流入し日経平均株価は終値で17日以来となる3万円に乗せた。為替が一時1ドル=110円50銭近辺へ円安が進行したことも好感された。海運、銀行、鉄鋼など景気敏感株を中心に上昇した。
 
自民党総裁選や衆院選を控える中、日本株の先高観は根強いとの声も聞かれた。足元の相場は調整局面もあったため、テクニカル指標は特に過熱を示唆していないとして「9月前半の急ピッチの上昇局面で買い遅れていた投資家が、恒大問題の懸念後退を機に買いを入れたのではないか」との見方があった。
 
JPX日経インデックス400は反発。終値は前営業日比404.48ポイント高の1万8883.17だった。東証株価指数(TOPIX)は反発し、47.20ポイント高の2090.75で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆5578億円。売買高は14億2537万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は2104と、全体の約96%を占めた。値下がりは68、変わらずは16銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)は全て上昇した。海運業、保険業、鉱業の上昇率が高かった。
 
個別では、郵船、川崎船、商船三井といった海運株が6〜10%超の大幅上昇。バルチック海運指数の上昇が買い材料視されたようだ。ソニーGは5%高と急伸し、21年ぶりの高値を付けた。三菱UFJや三井住友といったメガバンク株は米長期金利の上昇で、日本製鉄は一部メディアの副社長インタビュー報道で買われた。その他売買代金上位もソフトバンクG、トヨタ自など全般堅調。また、自己株式の消却を発表した国際紙パルプ商事、業績・配当予想を上方修正した古野電などが上昇率上位に顔を出した。
 
一方、信越化やエムスリーは小安い。また、有価証券報告書等の提出遅延で監理銘柄に指定されたOKKは売り気配のままストップ安比例配分となった。
22日上場のシンプレクスHDは初日のストップ高から一転、売り優勢の展開だった。
 
東証2部株価指数は前営業日比92.44ポイント高の7800.46ポイントと3日ぶり反発した。
出来高は1億1755万株。値上がり銘柄数は333、値下がり銘柄数は77となった。
 
個別では、ヤシマキザイがストップ高。リードは一時ストップ高と値を飛ばした。コメ兵ホールディングス、アヲハタ、シノブフーズ、スーパーバッグ、伊勢化学工業など20銘柄は年初来高値を更新。オプティマスグループ、日鍛バルブ、大和、大運、ダイハツディーゼルが買われた。
 
一方、ニッチツ、カワサキ、さいか屋、サンユウ、内海造船が売られた。