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【大引け概況】


17日の日経平均株価は反落し、前日比177円39銭(0.43%)安の4万1097円69銭で終えた。

 
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朝方取引開始前は、リスクオンムードに包まれていた。前日の米国株市場でNYダウが700ドル超の大幅高をみせたことで、この地合いを引き継ぐことが期待されたが、後場寄り後に日経平均は値を消しマイナス圏に沈んだ。ここまで相場の牽引役を担ってきた半導体セクターへの売り圧力が一気に強まり、全体相場を押し下げる格好に。米国の対中半導体規制強化の動きが伝わり、これが嫌気されたもようだ。一方、トランプ・トレードの流れは健在で、防衛関連株が大手を中心に買われ、内需の不動産や建設株にも投資資金が流入、TOPIXは終始強調展開となり続伸して引けている。
 
早期の米利下げ観測が強まるなか、16日発表の6月の米小売売上高は前月から横ばいと市場予想を上回り、米経済がソフトランディング(軟着陸)に向かうとの見方も支えとなった。
 
米ブルームバーグ通信が同日午後、「米国が対中半導体規制でさらに厳しいルールを検討していると同盟国に伝えた」と報じたのをきっかけに、値がさの半導体関連株に運用リスクを避ける目的の売りが膨らんだ。日経平均の下げ幅は200円を超える場面があった。
 
米ブルームバーグ通信によると、バイデン米政権は東エレクやオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングなどの企業が先端半導体技術へのアクセスを中国に提供し続ける場合、最も厳しい貿易制限措置の適用を検討していると同盟国に伝えたという。一連の報道を受け、東エレクは一時8%を超える下げを演じたほか、アドテストやスクリン、レーザーテクなど値がさの半導体関連が軒並み売られた。東エレクは日経平均寄与度ランキング(マイナス)で首位となり、1銘柄で日経平均を263円下押しした。日本時間17日午後の取引で米ナスダック100指数の先物が下落したことも重荷だった。
 

 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は10.71ポイント(0.37%)高の2915.21だった。JPXプライム150指数も続伸し、3.47ポイント(0.27%)高の1290.75で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆4302億円、売買高は16億8632万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は453。値上がりは1142、横ばいは50だった。
 
業種別株価指数(33業種)は電気機器、保険業などが下落。上昇は繊維製品、不動産業、建設業、精密機器など。
 
個別では、売買代金首位となった東京エレクトロンをはじめ2位のディスコ、3位のレーザーテックと上位3傑を占めた半導体製造装置関連株が揃って大幅安。日本マイクロニクスが値下がり率トップとなり、ローツェも売り込まれた。荏原、安川電、トヨタ、SUBARUが売られた。ソフトバンクグループ(SBG)が冴えず、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも売りに押された。ヨシムラ・フード・ホールディングスが大幅安、ミマキエンジニアリング、古野電気の下げも目立つ。
 
半面、11月の米大統領選でトランプ前大統領が勝利するシナリオに賭ける「トランプ・トレード」が活発化するなか、コマツや日立建機、三菱重工業、川崎重工業も商いを伴い大幅高に買われた。三井E&S、IHIが活況高。信越化やオリンパスが高い。このほかコマツも物色人気。ヤマシンフィルタが出来高を膨らませ急騰、セルソースも値を飛ばした。東宝が大幅高、オープングループも急伸をみせた。HIOKI、カナミックネットワークも大きく水準を切り上げている。