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【大引け概況】
20日の日経平均株価は大幅に反落し、前日比584円99銭安の2万9100円38銭と、3月25日(2万8729円)以来およそ1カ月ぶりの安値となった。下げ幅は3月24日(590円)以来の大きさ。
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きょうはリスク回避ムードのなか全体指数は大きく下値を探る展開となった。前日の米国株市場で主要株3指数がいずれも下落したほか、為替の円高進行も市場のセンチメントを悪化させている。

また、新型コロナ感染拡大が続くなか、大阪府が緊急事態宣言を政府に要請する見込みとなったことで、経済活動が規制されることによる景気の落ち込みを警戒する売りが出た。日経平均寄与度の高い値がさ株が売られ、TOPIXの下げよりも相対的に大きくなり、下げ幅は一時600円を超える場面もあった。先物を絡めた仕掛け的な売り注文も観測され、日経平均は2万9000円割れ目前まで水準を切り下げた。その後はわずかに下げ渋ったものの戻り足は鈍く、ほぼ安値圏で着地している。
 
大阪府がきょうにも緊急事態宣言の発令を政府に要請する見込み。吉村洋文知事は遊興施設や商業施設に休業要請する方針と伝わる。東京都でも宣言を要請する方向で検討していると伝わっており、経済活動が制限されるとの見方が強まった。
 
市場では「緊急事態宣言が出ると、慎重な業績見通しを発表する企業が増える可能性がある。期待値に届かず売りが優勢になりかねないとの警戒も出ている」との指摘があった。
 
JPX日経インデックス400は続落。終値は前日比280.95ポイント安の1万7340.48だった。東証株価指数(TOPIX)は続落し、30.31ポイント安の1926.25で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆3866億円。売買高は10億8739万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1899と、全体の約87%を占めた。値上がりは240、変わらずは52銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は電気機器、輸送用機器、銀行業、空運業などが下落。海運業だけが上昇した。
 
個別では、ソフトバンクグループが軟調、ファーストリテイリングが大きく値を下げたほか、トヨタ自動車、三菱自、マツダ、ソニーグループなども軟調。東京エレクトロンが安く、キーエンス、ダイキン工業、ファナックなども売られた。ユーグレナが値下がり率トップに売り込まれ、グリムス、オープンドア、丸井グループ、高島屋などの下げも目立った。上昇を続けていた紀文食品も利食われた。
 
半面、資生堂、オリエンタルランド、テルモ、セブン&アイ・ホールディングスなども堅調だった。明豊ファシリティワークスがストップ高に買われ、タカキタ、ウイングアーク1stも値を飛ばしたほか、イーグル工業、黒谷なども上昇した。
 
 
東証2部株価指数は前日比8.90ポイント安の7506.34ポイントと続落した。
出来高1億6948万株。値上がり銘柄数は149、値下がり銘柄数は266となった。
 
個別では、ストリーム、西川ゴム工業、相模ゴム工業、アトム、マックスバリュ東海など6銘柄が年初来安値を更新。リミックスポイント、木村工機、共和コーポレーション、ウイルコホールディングス、コメ兵ホールディングスが売られた。
 
一方、ジー・スリーホールディングス、さいか屋がストップ高。ビットワングループ、DNAチップ研究所、Abalance、ミズホメディー、ヤスハラケミカルなど16銘柄は年初来高値を更新。インスペック、SANEI、北日本紡績、光陽社、パシフィックネットが買われた。