米金利上昇の影響に加え、日銀が上場投資信託(ETF)買い入れ対象を東証株価指数(TOPIX)連動型に限ると決めたことも指数の明暗を分ける要因となった。
ファーストリテなど日経平均に占めるウエートが高い銘柄は後場に売りが強まった。東証1部全体では後場に入って値上がり銘柄数が増えた。
日経平均やTOPIXをバブル崩壊後の最高値圏まで押し上げたのは、景気回復による企業業績改善への期待だ。このため、今回の日銀の買い入れ方針見直しが日本株全体に与える影響は限られるとの見方が多い。しかし、後場の日経平均は売り一巡後に下げ渋った後、再び軟化するなど不安定なまま終了した。
市場では「今回の日銀の決定をきっかけに、相場は短期的に不安定化する」との声も聞かれた。
TOPIXは日銀の発表を受けて後場に上昇。9日続伸し、3.70ポイント高の2012.21と昨年来高値を連日で更新した。JPX日経インデックス400も9日続伸。終値は前日比11.93ポイント高の1万8130.43だった。
東証1部の売買代金は概算で4兆4456億円と1月28日以来の高水準。売買高は21億187万株だった。株価指数の構成比率見直しに伴って大引けに向けて商いが膨らんだ。
東証1部の値下がり銘柄数は623と、値上がりは1491、変わらずは81だった。