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【大引け概況】
20日の日経平均株価は続伸し、前日比232円76銭(0.86%)高の2万7217円85銭と、2週間ぶりの高値で終えた。
 
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前日の米株式相場の上昇を支えにファストリなど主力株に買いが集まった。外国為替市場での円安・ドル高進行も輸出株にとって追い風となった。半面、3月期決算の発表シーズンを前に持ち高整理の売りも出やすく、午後は伸び悩んだ。
 
前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数など主要株価指数がいずれも大幅上昇したことを受け、リスクオンの流れが波及した。
朝方は外国為替市場で1ドル=129円台前半まで円安が進み、トヨタなど自動車株には輸出採算の改善を期待した買いが強まった。ホンダやデンソーの上昇も目立った。日経平均の上げ幅は一時400円を超える場面もあった。
 
ただ、その後は円が買い戻されたことで半導体関連などが安くなり、今週から本格化する3月決算企業の決算発表を前に、戻り売りが上値を押さえる格好となった。
 
円安・ドル高は輸入物価の高騰につながる側面もある。供給網混乱の影響が長期化するとの懸念も根強いなかで、これからの決算シーズンで企業が示す業績見通しは慎重な内容になるという見方も多い。様子見ムードから日経平均は上げ幅を縮める場面もあった。
 
後場は改めて買い直され、日経平均は結局寄り付きとほぼ同水準で着地、4月6日以来約2週間ぶりの高値で引けている。
 
市場からは「先物主導で動いている印象だ。日銀が動いてもドル・円にあまりインパクトはなく、円安が続くとみられる。ただ、決算発表を控えており、見極めたいとの空気も根強い」との声が聞かれた。
 

東証株価指数(TOPIX)は続伸し、前日比19.45ポイント(1.03%)高の1915.15で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆6945億円。売買高は11億4654万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1267と、全体の約69%だった。値下がりは521、変わらずは51銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は輸送用機器、パルプ・紙、繊維製品、水産・農林業が上昇率上位。下落は鉱業、不動産業など。
 
個別では、トヨタ自動車が売買代金を膨らませ上昇したほか、SUBARUも大幅高。ソニーグループはしっかり。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが買いを集め、ファーストリテイリングが大きく水準を切り上げた。オリエンタルランド、リクルートホールディングスも上値を追った。テルモ、セブン&アイが上昇した。住友大阪セメントが値上がり率トップに買われたほか、トプコン、JUKIが値を飛ばした。
 
半面、レーザーテックが朝安後に下げに転じ、東京エレクトロン、アドテスト、NTTデータ、TDKも安く引けた。キーエンスも売られた。三井ハイテック、ベイカレント・コンサルティングも値を下げた。FPGが急落、モバイルファクトリー、サインポスト、TREホールディングスなども大幅に値を下げた。ここ大きく水準を切り上げていたマルマエも大きく利食われた。