20日の米国市場が半導体関連株を中心に下落した流れを受け、軟調に寄り付いた。米政府が中国通信大手の華為技術(ファーウェイ)への制裁措置を決めたことで、米中貿易摩擦の激化が嫌気され、半導体関連など幅広い銘柄に売りが広がった。
東京株式市場でもスマートフォン(スマホ)向けの部品を手掛けるTDKや京セラ、村田製などに売りが膨らんだ。日経平均は下げ幅を一時140円超に広げた。
午前10時半に中国・上海株の取引が始まり、堅調な値動きを見せると、東京株式市場が好感。下支え材料となり半導体や機械など景気敏感株が買い戻された。
海外ヘッジファンドなどによる株価指数先物への売りの勢いが弱まった。値ごろ感を意識した個人の買いや日銀による指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れ観測が株式相場を下支えした。
ただ、後場の買い一巡後は勢いが続かず、再び売りに押された。
市場関係者は、日経平均については「米中協議が妥結するまで様子見ムードが続き、新規の買いは出にくい」ため、伸びに力強さを欠いた。また、大型株に比べ、中小型株の下落幅は大きく「市場全体としては株を買うムードでない証拠」との指摘も出た。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反落した。終値は前日比40.55ポイント安の1万3810.55だった。東証株価指数(TOPIX)も3営業日ぶりに反落し、4.62ポイント安の1550.30で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3313億円。売買高は12億5455万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1320、値上がりは743、変わらずは78だった。