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【大引け概況】

29日の日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、前日比244円87銭安の2万6804円60銭で終えた。
 
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前日の米国株市場でNYダウなど主要株価指数が大幅下落したことを受けリスク回避ムードが強まった。米国では6月の消費者信頼感指数の発表を受けた景況感悪化がハイテク株や消費関連株への売りを誘発、特にナスダック総合株価指数の下落率が目立った。

東京株式市場でもこれが嫌気され、日経平均が前日までの4日続伸した反動もあって目先利益確定売りの動きが優勢となった。
中国や香港、台湾、韓国といったアジア株市場が軒並み安かったことも投資家心理を冷やした。また、きょうは6月末の配当権利落ち日に当たり、その分下げが助長された面もある。ただ、後場は押し目買いも観測され引けにかけて下げ渋った。
 
米調査会社カンファレンス・ボードが28日に発表した6月の米消費者信頼感指数は前月から低下し、市場予想も下回った。インフレが進んで景気が減速するとの懸念から、前日の米株式市場では主要株価指数が大幅に下げた。東京株式市場でも輸送用機器や機械といった景気の影響を受けやすいとされる業種に売りが出た。
 
日経平均は28日まで戻りを試し2万7000円台も回復していたため、利益確定を目的とした売りや戻り待ちの売りが出やすかった。29日は6月末の配当の権利落ち日にあたり、配当落ちで日経平均は32円ほど下押しされた。
 
市場からは「直近4連騰後の調整にしてはさほど下げていない印象だ。3月期決算企業の配当再投資への期待が支えになっている面はあろうが、米景気の減速懸念は尾を引いており、やはり上には行きづらい」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反落し、終値は前日比13.81ポイント(0.72%)安の1893.57で終えた。
 
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆8714億円。TOPIXの構成銘柄の浮動株比率の見直しに絡む売買が膨らんだ。売買高は16億6292万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は987、値上がりは787、変わらずは61だった。
 
業種別株価指数(33業種)ではゴム製品、鉱業、ガラス・土石製品などが下落。電気・ガス業、空運業、陸運業などは上昇した。
 
個別では、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置の主力2銘柄が下落、太陽誘電も下落した。トヨタ自動車が冴えず、日産自やマツダも安い。ソニーグループも軟調。日本郵船や川崎汽なども売り優勢の展開となった。ファーストリテイリングが安く、キーエンス、任天堂なども下落した。日阪製作所が急落、フジオフードグループ本社、ピックルスコーポレーションなども大幅安、新日本科学などの下げも目立つ。
 
半面、東京電力ホールディングスが逆行高で目を引いたほか、ダブル・スコープ、大阪チタニウムテクノロジーズが大きく買われた。オリエンタルランドがしっかり、富士通も堅調だった。アスクルは大幅高、ロードスターキャピタルも物色人気。このほか、スギホールディングスが値を飛ばした。京成や京王が上昇した。サッポロHD、エーザイも高い。