節目である2万2000円を割り込み、4月12日以来およそ1カ月ぶりの安値水準となった。
東証株価指数(TOPIX)も同じく続落した。18.09ポイント安の1599.84だった。
米中摩擦懸念を背景として日経平均寄与度の高い値がさ株を中心に売り込まれる展開となった。トランプ米大統領が5日、中国製品2000億ドル分に課している制裁関税を現行の10%から25%に引き上げる方針を表明、米中貿易摩擦の再燃を警戒する形でリスク回避ムードが一気に高まった。
ファナックや安川電が下落。日立建機など中国関連が多いとされる機械株にも売りが目立った。連休前に公表した2020年3月期の業績見通しが市場予想を下回った村田製やコマツなど、慎重な業績見通しを示した銘柄が大幅安となったことも相場全体の重荷となった。
午後には中国の一部メディアが、同国の対米協議が一時中断する可能性があるとの報道が伝わった。中国共産党系の環球時報(電子版)は7日、社説として米国の関税引き上げについて「中国は合意を望んでいるが、一時的な協議の中断を含む他の結果への用意がある」と伝えた。これを受け米中の閣僚級協議でも交渉が進まないとの警戒感が広がったため、日経平均株価は一段安となり、前営業日からの下げ幅は一時約380円まで広がった。
反発して始まっていた中国・上海株式相場が下げに転じたことも投資家心理を冷やした。
海外ヘッジファンドなど短期スタンスの投資家が株価指数先物に断続的な売りを出し現物株指数を押し下げた。
市場からは「米中貿易問題の今までの経緯を見る限り、双方が刺し合うという意図はなく、どこかで妥結するとみている。関税が掛かっても、一時的だろう。仮に長引いても、米国の金利環境や中国の景気対策など備えがあり、慌てる必要はないだろう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は続落した。前営業日比164.13ポイント安の1万4226.70だった。
売買代金は概算で3兆2176億円と3月26日以来の大商いとなった。売買高は15億6494万株。東証1部の値下がり銘柄数1457銘柄、値上がり623銘柄、変わらず60銘柄だった。