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【大引け概況】
10連休明け令和初取引となる7日の日経平均株価は続落した。前営業日比335円01銭安の2万1923円72銭で取引を終了した。
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節目である2万2000円を割り込み、4月12日以来およそ1カ月ぶりの安値水準となった。
東証株価指数(TOPIX)も同じく続落した。18.09ポイント安の1599.84だった。
 
米中摩擦懸念を背景として日経平均寄与度の高い値がさ株を中心に売り込まれる展開となった。トランプ米大統領が5日、中国製品2000億ドル分に課している制裁関税を現行の10%から25%に引き上げる方針を表明、米中貿易摩擦の再燃を警戒する形でリスク回避ムードが一気に高まった。
ファナックや安川電が下落。日立建機など中国関連が多いとされる機械株にも売りが目立った。連休前に公表した2020年3月期の業績見通しが市場予想を下回った村田製やコマツなど、慎重な業績見通しを示した銘柄が大幅安となったことも相場全体の重荷となった。
 
午後には中国の一部メディアが、同国の対米協議が一時中断する可能性があるとの報道が伝わった。中国共産党系の環球時報(電子版)は7日、社説として米国の関税引き上げについて「中国は合意を望んでいるが、一時的な協議の中断を含む他の結果への用意がある」と伝えた。これを受け米中の閣僚級協議でも交渉が進まないとの警戒感が広がったため、日経平均株価は一段安となり、前営業日からの下げ幅は一時約380円まで広がった。
反発して始まっていた中国・上海株式相場が下げに転じたことも投資家心理を冷やした。
海外ヘッジファンドなど短期スタンスの投資家が株価指数先物に断続的な売りを出し現物株指数を押し下げた。
 
市場からは「米中貿易問題の今までの経緯を見る限り、双方が刺し合うという意図はなく、どこかで妥結するとみている。関税が掛かっても、一時的だろう。仮に長引いても、米国の金利環境や中国の景気対策など備えがあり、慌てる必要はないだろう」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続落した。前営業日比164.13ポイント安の1万4226.70だった。
 
売買代金は概算で3兆2176億円と3月26日以来の大商いとなった。売買高は15億6494万株。東証1部の値下がり銘柄数1457銘柄、値上がり623銘柄、変わらず60銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)では、鉱業、機械、ガラス・土石製品の下落が目立った。上昇は医薬品、精密機器、水産・農林業など。 

個別では、太陽誘電や村田製作所など電子部品株の下げが際立つほか、任天堂も売り込まれた。ファーストリテイリングも安い。ファナック、SMC、コマツ、日立建機も大きく下落した。アルヒが急落、サンデンホールディングス、JVCケンウッドが大幅安、TOTO、日本特殊陶業も値を崩した。千代田化工建設、郵船、商船も軟調だった。
 
半面、ソニーが売買代金を伴い高く、ZOZOも買い優勢だった。日立製作所、武田薬品工業が上昇、花王、第一三共などが逆行高となった。
イーブックイニシアティブジャパンがストップ高となったほか、エス・エム・エス、M&Aキャピタルパートナーズも買われた。インソース、東邦チタニウムなども物色人気となった。マルハニチロ、サカタのタネなども買われた。
 
東証2部株価指数は4日続伸した。前営業日比8.07ポイント高の6919.40ポイントだった。
出来高3548万株。値上がり銘柄数は227、値下がり銘柄数は190となった。
 
個別では、アクロディアがストップ高となった。工藤建設、エプコ、スリープログループ、セイヒョー、ビューティ花壇など19銘柄は年初来高値を更新。東京自働機械製作所、都築電気、エヌリンクス、日本精機、理経が買われた。
 
一方、エスビー食品、ダイショー、ケー・エフ・シー、スーパーバッグ、日本ハウズイングなど9銘柄が年初来安値を更新。セーラー万年筆、倉庫精練、ASTI、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、タカトリが売られた。