前日の米ハイテク株高を好感する形でリスク選好ムードのなかスタートしたが、その後は買いが手控えられ日経平均は下値を探る展開となった。前日の米国株市場ではNYダウが取引終盤に小幅マイナス圏に沈んだものの、ナスダック総合株価指数は終始強調展開で大幅続伸、連日最高値更新となった。この日の朝方に発表された5月の米消費者物価指数(CPI)が事前予想を下回り、米長期金利の低下を背景に強気優勢の地合いだった。ただ、取引終盤は注目されたFOMCで年内の利下げ見通しが従来の3回から1回に減少したことで、値を下げる銘柄も相次いだ。東京株式市場では、あすの日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとの思惑が上値を重くしている。
日経平均の上げ幅は朝方に一時300円を超えたが、徐々に伸び悩んで下げに転じた。前日の米市場では5月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を下回り、ハイテク株が上昇。その後の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、年内の利下げ回数が減り、来年に回数が増える見通しが示された。ナスダック総合株価指数は上昇のまま終え、東京株式市場のアドテストやソフトバンクグループ(SBG)などにも買いが波及した。ただ上値を追う動きは限られ、東エレクは朝高後に下落した。
大引けにかけては一段と弱含んだ。日銀の決定会合の結果次第で日本株が変動する可能性が警戒され、いったん持ち高調整を目的とした売りが出た。銀行や保険、輸送用機器などバリュー(割安)株の一角も下げが目立った。