7日続落は2019年4月26日〜5月14日以来約2年5カ月ぶり。
きょうの東京株式市場は、リスクオフの流れが加速した。前日の米国株市場では原油市況高などを背景に米長期金利上昇を警戒して主力ハイテク株中心に売りがかさんだ。ナスダック総合指数の下落率が特に大きく、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は更に下げが際立つ状況となっており、これが東京株式市場にも波及する形となった。
日経平均先物への売りに加え、持ち高調整などを目的とした現物株への売りも膨らんで、下げ幅が900円を超える場面があった。
中国の不動産大手、中国恒大集団の資金繰り問題を巡る不透明感や米連邦政府の債務上限問題に加え、原油高によるインフレ懸念の高まりもあって、投資家は運用リスクを回避する動きを強めている。
岸田文雄首相は4日夜の記者会見で月内に衆院の解散・総選挙に踏み切る方針を表明した。市場では「衆院選後までは具体的な政策は実行されない見通しとなり、政策期待で買っていた投資家には肩すかしとなった」との声があがった。首相が金融所得課税の見直しを検討する方針を示したことも重荷となった。
午後には下げ渋る場面が目立った。米株価指数先物が日本時間5日の取引で上昇したほか、アジア株式市場で香港ハンセン指数が上昇する場面があり、投資家のリスク回避姿勢がいったん和らいだ。9月27日以降に日経平均が2000円超下げたこともあって、個人投資家の押し目買い意欲は続いているとの見方も出ていた。
JPX日経インデックス400は7日続落した。東証株価指数(TOPIX)は7日続落し、26.17ポイント安の1947.75で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆6152億円。売買高は15億1132万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1843、値上がりは288、変わらずは52だった。