前日の米株安を受け、主力株をはじめ広範囲に売りがかさむ展開となった。前日の米国株市場では、中間選挙で上院が大接戦となり、共和党が勝利するとみていたマーケットの思惑が揺らいだことから、幅広い銘柄に利食い急ぎの動きが顕在化した。NYダウは600ドル超の下げとなったことで、東京株式市場でも投資家のセンチメントが悪化した。
また、日本時間今晩に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、押し目買いの動きも限定的。個別株は引き続き決算発表に絡む売り買いが目立ち、好決算銘柄と決算内容の悪かった銘柄とで明暗を分けている。日経平均は朝方に先物主導で350円近い下落をみせたが、その後は下値抵抗力を発揮、2万7000円台半ばで踏みとどまった。買い手控え感は強かったものの、売買代金は3兆円台を維持した。
主要企業の決算発表が相次ぐなか、業績や収益見通しが市場の期待に届かなかった銘柄が売りに押された。暗号資産(仮想通貨)のビットコインの価格が大きく下げているのも投資家心理の重荷となった。
10月の米CPIの結果は、米金融政策を巡る市場の思惑に影響を与え、10日の米株式相場が大きく動く可能性がある。このため、東京株式市場では全体に売りが一巡した後、積極的に持ち高を傾ける動きは限られた。
東証株価指数(TOPIX)も下落した。TOPIXは12.83ポイント(0.66%)安の1936.66で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆812億円、売買高は12億7037万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1141、値上がり銘柄数は620、変わらず銘柄数は76だった。