前日までの4営業日で日経平均が1300円あまり上昇した後とあって、幅広い銘柄に戻り待ちの売りが出た。前日に大きく上昇したグロース(成長)株の一部が売られ、指数を押し下げた面もある。
前日の米国株市場ではNYダウなど主要株価3指数が揃って上昇したもののやや買い疲れ感があり、取引時間中は軟調な米株価指数先物の動きを横にらみに、半導体関連などハイテク系グロース株への売りが目立ち、全体相場を押し下げた。
日経平均は前場に370円近く下げる場面もあったが、下値では押し目買いが入り後場は下げ渋った。きょうは、好決算発表にもかかわらず、株価を下げる銘柄が少なくなかった。
主要な米ハイテク株で構成するナスダック100株価指数の先物が日本時間3日の取引で2%超下げ、東京株式市場でもグロース株の重荷となった。値がさの半導体関連銘柄の下げも目立った。
前日に決算を発表したエムスリーは9%超安、ソニーGは6%超下げた。国内既存店売上高の前年割れが続くファストリは3.7%安となり、指数を押し下げた。3日に決算を発表した川崎汽は13.6%安となったほか、三菱商や伊藤忠も決算発表後に下落に転じた。
半面、下値は限られた。米金融政策やインフレ動向をにらみ、相場の変動が大きくなることへの警戒は根強い。相対的にボラティリティー低い銘柄やディフェンシブ銘柄の一部に買いが入った。
JPX日経インデックス400は反落した。東証株価指数(TOPIX)は5営業日ぶりに反落し、16.64ポイント安の1919.92で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆3546億円。売買高は12億9279万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1469と、全体の7割弱を占めた。値上がりは625、変わらずは89銘柄だった。