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【大引け概況】


1日の日経平均株価は反発し、終値は前日比732円42銭高の3万8651円97銭だった。
 
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朝方から自律反発狙いの買いが先行した。前週末27日に自民党総裁選で石破茂氏が選出されたことが嫌気され、前日に日経平均は2000円近い急落に見舞われたが、売られ過ぎとの見方が強まるなか、きょうは空売り筋の買い戻しや実需筋の押し目買いが全体相場を押し上げる格好となった。
 
前日の米国株市場ではNYダウとS&P500指数が小幅ながら過去最高値を更新し、買い安心感が浮上したほか、外国為替市場では米長期金利の上昇を背景にドルが買い戻され、1ドル=144円台まで円安が進んだことが輸出株を中心に好感された。前場は伸び悩む場面もみられたが、後場寄りから改めて先物を絡め買いの勢いが増す格好になった。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演などを受けて円売り・ドル買いが進んだことや前日の米株式相場の上昇も追い風となり、幅広い銘柄に買いが入った。
 
一方、日銀が10月1日公表した9月開催の金融政策決定会合の主な意見では、利上げを急がない姿勢がみられた。
東京株式市場では企業業績が改善するとの見方から電気機器、精密機器といった輸出関連株を中心に買いが入り、日経平均の上げ幅は一時800円に迫った。
 
石破茂新政権の誕生に向け、関連株とされる三菱重や川重、IHIなど防衛株の上昇も目立った。一方、前日の株価急落のきっかけとなった石破新政権の経済政策については市場の警戒感が根強く、買い一巡後は利益確定売りに押される場面もあった。


27日に衆院解散総選挙が行われる見通しだが、今回の解散総選挙を巡っては自民党が議席数を大きく減らす可能性もあるだけに、国政に対する不透明感が完全に拭えていないようだ。
また、米国では1日、9月のISM製造業景気指数や8月の米雇用動態調査の発表が予定されている。米雇用に対する懸念が強まれば、米国の大幅利下げへの期待が高まることも想定されるだけに、米国市場の動きにも注目だろう。
 


 
東証株価指数(TOPIX)は反発し、終値は44.84ポイント高の2690.78だった。JPXプライム150指数も反発し、23.29ポイント高の1213.08で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆1843億円、売買高は19億6258万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1272。値下がりは331、横ばいは40だった。
 
業種別株価指数(33業種)は機械、証券・商品先物取引業、卸売業、電気機器が上昇率上位。下落は空運業、陸運業の2業種。
 
個別では、売買代金で2位のレーザーテックの2倍の水準をこなした三菱重工業が大幅高、川崎重工、IHI、日本製鋼所など防衛関連銘柄が総じて買われたほか、三井物産、住友商事、伊藤忠など商社株も上昇。ディスコ、東京エレクトロン、ルネサスエレクトロニクス、スクリーンHD、ソフトバンクグループ、TDK、フジクラ、日東電工なども大きく上昇した。トヨタ自動車も値を上げた。日立製作所も高い。ソリトンシステムズが値上がり率トップに買われ、三井E&S、東京計器が値を飛ばした。日本製鋼所、デクセリアルズなども上値を追った。
 
一方、メルカリが冴えず、ANAホールディングス、ニトリホールディングス、ZOZO、ニチレイ、サッポロHD、資生堂、アサヒグループホールディングスなど円高メリット銘柄が総じて売られたほか、10月に入ったことで東京地下鉄の上場が改めて意識されたことから小田急、東急、JR東海など鉄道株が下落した。SHIFT、ティーガイア、ヨシムラ・フード・ホールディングス、M&A総研ホールディングスが売られ、楽天銀行も利益確定売りに下値を探る展開だった。