NYダウが前日比225ドル安と反落。米4〜6月期国内総生産(GDP)が、前期比年率32.9%減と過去最大の減少となったことなどが警戒された。これを受けた、この日の東京株式市場は売り先行でスタート。
2020年4〜6月期決算の発表の中で、21年3月期通期の業績が大幅に悪化するとの見通しが相次ぎ、株価を押し下げた。
特に、東京都内の新型コロナウイルスの新規感染者が31日、1日当たりで過去最多の463人と伝わり、経済活動が低迷するとの見方が強まった。外国為替市場で進む円高も市場のムードを重くした。東京市場で一時、1ドル=104円台前半まで円高・ドル安が進み、輸出企業の業績悪化懸念が広がった。週末・月末の持ち高調整も加わり、安値引けとなった。
6日続落は2019年4月26日〜5月14日(7日続落)以来、1年3カ月ぶりの長期間の続落だった。7月相場の引け味は悪い。市場関係者は「8月の相場も思いやられる」と思案顔だった。
アドテスト株の下落が大きく響いた。30日、2021年3月期の連結純利益が33%減になると発表した。これを受けて前日比で約15%の大幅下落となり、日経平均を71円押し下げた。取引時間前に1兆円規模の自社株買いを発表したソフトバンクグループも、朝高後は下落に転じた。値がさ株の下落が目立った。
JPX日経インデックス400は4日続落。終値は前日比379.76ポイント安の1万3498.21だった。東証株価指数(TOPIX)も4日続落し、43.41ポイント安の1496.06で終えた。
東証1部の売買代金は2兆7815億円で6月19日以来、売買高は16億7899万株と6月12日以来の高水準。東証1部の値下がり銘柄数は2032と、全体の9割強を占めた。値上がりは134、変わらずは7銘柄だった。