9日の日経平均株価は反落、前日比131円40銭安の2万1456円38銭で取引を終えた。
前日のNYダウやナスダック総合指数などが大幅な下げをみせたことを受けリスクオフの売りに晒される展開となった。
米中の閣僚級貿易協議を前に、両国間の緊張の高まりが投資家心理を冷やし、売りが優勢となった。
米半導体株安の流れを引き継いで半導体関連や中国関連などの下げが目立った。アドバンテスは2%超、SUMCOは3%超下落した。
寄り付き直後にきょうの安値となる227円安の2万1359円を付けた後は下げ渋った。
外国為替市場で円安方向に振れたほか、中国・上海株などアジア株市場が比較的堅調な値動きを示したことで、押し目買いや買い戻しを誘った。
また、日銀による上場投資信託(ETF)の買い入れ観測も浮上し、午後は一段と下げ幅を縮小した。内需・ディフェンシブ系銘柄の一角に資金が向かい、OLCや花王などが買われた。
市場からは「後場は、日銀のETF買いが観測されるが、米中貿易協議を控えて動けない。両国問題を巡り日替わりで楽観が懸念になるようでは、不安定さがある。結局、決着しないと上に向かうのは困難だろう」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)も反落し、4.80ポイント安の1581.70で終えた。JPX日経インデックス400は反落した。終値は前日比53.26ポイント安の1万4127.92だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆8035億円、売買高は10億4524万株だった。値下がり銘柄数は982、値上がり1070、変わらず101銘柄だった。